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苦いキスに思わず顔をしかめる。
スウ、と手が腰から上がってきたかと思えば
その細くて白い指先はボタンを器用に弾いていき
首の後ろから背中はあっという間に露わになった。
……キスの合間に服を脱がせる、手馴れたやり方。
たつは、今まで何人のワンピースを脱がせてきたんだろう。
ちくりと痛んだ心に蓋をするようにほろ苦い舌を追いかけて、
誘われるままベッドに倒れ込む。
ずっと余裕しゃくしゃくだった辰哉が
「え、」とワンピースを脱がせながら目を丸くした。
「……これも買った？」
「うん」
「…やーばいね、これ」
視線を釘付けにしているのは今身につけている下着。
真っ白の、レースで装飾されたちょっとお高いやつ。
アラサーで白はキツイか…？とも思ったけど
可愛さの中に「大人の余裕」も見える気がして決めた。
なにより、「白は微妙、赤か黒がいい」と言っていた辰哉に
少し反抗できる気がして。
これも新しい自分になるための第一歩！
………と思ったのに、たつは口元に手をやって
ニヤけながら下着姿のわたしを眺めてるし、
え、もしかして逆効果？
「Aが着ると、なんでこんなえろいの」
「知らないよ」
「ラウールが見たら衝撃強すぎてしぬだろ」
たつは、くはは、と小さく笑ったかと思えば
ふと真顔になって見つめてくる。
「な、に…どうしたの」
「いや、ラウールなんかより俺にすればいいのにって」
あーあ、ほらまたそういうこと言うから
せっかくの決意がしゅわしゅわと薄くなっていく。
「……そんな気ないくせに」
「えー？まあ俺はアリだけどねー。
これ他の奴に見せるのムカつくし」
…本気なんだか冗談なんだか分かんない。
言葉の真意を探っているうちに
辰哉の手は純白のランジェリーをいやらしく撫でる。
弱い刺激に吐息を漏らせば
目を細めてにやりと口角を上げた辰哉に見下ろされた。
「……ふ、えーろい顔。絶対あいつに見せたくねえ」
この意地悪な顔で見つめられるたびに
本命彼氏はもう少し先でもいいか、なんて思っちゃう。
着ては脱がされるファッションショーは明け方まで続いた。
「あ、でもラウには彼氏いないって訂正しとくから」
「なんでだよ!せっかく敵が減ったのに」
「深夜のファッションショー」
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藤野(プロフ) - エリさん» エリさま、最後まで読んでいただきありがとうございます…！そして嬉しいお言葉、恐縮です（ ; ; ）♡次は白さんのお話を書きたいと思っておりますので、ぜひぜひ読んでいただければ嬉しいです♡これからもよろしくお願いいたします！ (9月9日 23時) (
レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
エリ(プロフ) - おつかれさまでした！本当に、素敵すぎる作品でした♡きっとこれからも何回も読み返してしまうと思います。今回のラウちゃんが可愛かったので、年上のお姉さまに必死なラウちゃん見たいです…(/ω＼*)これからも応援してます♡ (9月2日 22時) (レス) @page48 id: 75cad7619e (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - ひなこさん» ひなこさまありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…（ ; ; ）少しでもドキドキしていただけていたら幸いです…！次の作品も楽しんでいただけるように頑張ります！♡ (8月25日 23時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
ひなこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！リアコふっかのかっこいい部分とふわふわな部分具合が丁度良くて、主人公もとても可愛かったです♡何気ない日常でのプロポーズも本当に素敵でした！次回の作品も楽しみにしてます♩ (8月24日 23時) (レス) @page48 id: 3d8e593499 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - lncjさん» いつもコメント嬉しいです（ ; ; ）♡ありがとうございます！完結までお待たせしてしまったのに、最後まで読んでいただき本当に感謝です…。次の作品も、また読んでいただけたらとってもとっても嬉しいです（ ; ; ） (8月23日 13時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤野
| 作成日時：2022年3月4日 17時
