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ハンカチを切って簡単に縫い合わせ、彼らの身体に障りがないように縫い目を隠す。
高校の家庭科の授業で作らされた浴衣の知識がまさかこんな所で役に立つなんて思わなかった。
サイズがサイズなのであっという間に2着仕上がり、帯までは用意出来ないので前は縫い合わせてワンピースのようになる。
｢着てみよっか｣
｢ﾌﾟ？｣
2人の前に浴衣もどきを差し出せば、億劫そうにバスタオルから首を伸ばしてふんふんと匂いを嗅いだ。
やがて怯えちゃ……怯えくんがバスタオルから出てきて浴衣もどきを着ると、それを追うように慌てて威嚇くんも着てくれた。
サイズは大丈夫そうだ、怯えくんなんてもはや仮名に似合わぬほど楽しそうに飛び跳ねている。
｢お腹は空い……たよね、お菓子に食いついたもんね｣
｢ﾌﾟ！｣
怯えくんがてちてちと可愛らしい音がしそうな歩みで寄ってくると、涎が垂れそうなくらい緩んだ口とキラキラの目で見上げてきた。
欲求が分かりやすくて助かる。
威嚇くんも着慣れないハンカチの感触にソワソワしつつも怯えくんと並んでじっと見つめてきたので、お腹が空いているのだろう。
｢ハム……レタス……牛乳とか飲むかな……トマトもある｣
小さな身体ではさして食べないだろうとたかを括り、冷蔵庫から食べられそうな諸々を出してみる。
彼らの目の前に並べれば怯えくんは真っ先にハムに駆け寄り、威嚇くんは怯えくんに向かって何事か喚きながらレタスを叩いていた。
もしかして野菜も食べろとか言ってる？そんなわけないか。
それぞれ小さくちぎってお皿の端に乗せてやると、彼らは礼儀正しく手を合わせてからそれにありついた。
｢何か疲れたな……いやしかし癒される……｣
ﾌﾟ？とハムを頬張りながらこちらを見つめてくる怯えくんに人差し指を差し出すと、にぱっと笑ってタッチしてくれた。
何なんだこの生き物尊い……。
レタス片手に寄ってきた威嚇くんもタッチしてくれたので厄日の疲れなんて吹き飛んだわ。
その日は満足な寝床もないので、バスタオルにタオルハンカチを掛けて寝てもらうことにした。
早急に必要なのは……コップと服、それから寝具かな。
ドールハウス用品で良いのかなぁこういうの……。
｢ﾌﾟ！｣
｢ﾋﾟｨ｣
｢ん、おやすみなさい｣
心做しか霞み始めた視界を堪えて2匹の頭を撫で、自分のベッドに潜り込む。
……これは明日風邪かなぁ。
2匹は大丈夫だろうか、移ったりしないといいな。
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志摩(プロフ) - ちゅもさん» 本作品は検索避け設定を行っているため、｢占いツクール内部の検索窓を利用する｣もしくは｢同様のタグが付けられた作品からタグ検索｣によってのみ表示されるものです。どういった部分に懸念を感じているのか不明瞭ですので、これを回答と代えさせていただきます。 (2020年6月29日 0時) (
レス) id: 4b0ab5b92a (このIDを非表示/違反報告)
ちゅも(プロフ) - ↓キーワードの話です (2020年6月28日 23時) (レス) id: 92de1a866a (このIDを非表示/違反報告)
ちゅも(プロフ) - 実況者の名前を丸々入れるのはどうかと… (2020年6月28日 23時) (レス) id: 92de1a866a (このIDを非表示/違反報告)
Alex(プロフ) - とても面白かったです( ;∀;)更新お待ちしております！ (2020年6月27日 18時) (レス) id: 68d9b196e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：志摩 | 作成日時：2020年6月27日 10時
