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またもや言葉を失った彼女が、今度はターゲットを海斗に変える。
「松倉くん。誤解だから…今度ゆっくり話そう？」
『もう話すことは…ありません』
「ほら満足なら、はやく準備してくださいよ。もう後半始まりますから」
追い打ちをかけるようなうみの言葉。
逃げるように楽屋を出ていく先輩の背中を、海斗はじっと見つめていた。
残された元カレさん…だと思っていた今カレさんがこちらを振り返る。
「すみません、松倉さん。今日は呼んでくれて助かりました」
『…いえ』
「松倉さん」と親しげに呼ぶのに驚いて、うみと顔を見合わせた。
「それに、打ち合わせ通り服も…浮気相手のフリまで。そうでもしないと中々取り合ってもらえませんからね」
知り合いみたいな話し方。
というか、むしろ、海斗のこと信用してるみたいだ。
「本当にありがとうございました」そう言っていそいそと出て行った。
私と海斗、そしてうみ。
三人だけが残された部屋に流れるのは、
違和感と安堵が混ざり合う、なんとも言えない雰囲気。
頭がフル回転して、ショートしそうだ。
あの男性は、海斗が呼んだの？
それってつまり…どういうこと？
うみも同じことを疑問を持ったようで、眉を顰めたまま口を開く。
「…あいつにはミカ先輩との関係バレてないの？」
『あぁ。ただ仲を取り持ってくれる後輩だと思われてる』
「だから浮気相手のフリって…」
「対するミカ先輩の方は、マジでバレたんじゃないかって思って、だんまりを決め込んだってわけだ」
「ねぇ大丈夫なの？それって後で大事になったりしない？」
『ミカ先輩が自分から言うことはないだろうから平気』
「…実際はやることやってんのにね」
そう言い切ったうみの頭をぱしんと叩いた。
ちょっと、今言うべきじゃないでしょ！
海斗は絶対傷ついてる。
だって好きな人が彼氏と仲直りしたってことなんだよ？
心配になって顔を覗き込んだのに、海斗の感情が読めない。
「なぁクラ。最初からこうするつもりだったんだろ」
「…どういうこと？」
「わっかんね〜けど、凄いもやもやすんだよ」
うみは自分の頭をぐしゃぐしゃ。
もやもやはする、けど。
「隠しきれるわけがない、あんなに分かりやすい女」
『…』
「分かってたのに…なんで近づいた？」
分かってても惹かれてしまうのが恋だ。
酷い人だと分かっていても。
理性じゃどうしようもないぐらい、好きになってしまうのが恋なんじゃないの？
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N11(プロフ) - maminaさん» 初めまして、コメントありがとうございます。揺らぎからですか！引き続き読んでくださっているようで、感謝しかありません。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (
レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - あさん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - キさん» 初めまして、コメントありがとうございます。泣きそうになりながらなんて…！とても嬉しいです。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました。公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
mamina(プロフ) - 初めまして。揺らぎから大好きでLost&Foundも毎回楽しみに読んでました。#2に続いてまつくのダークサイドみれるのかと思ってドキドキです！宜しければパスワードを教えて頂きたいです。宜しくお願いします。 (2021年3月7日 21時) (レス) id: 9fd2043a8e (このIDを非表示/違反報告)
あ - 初めまして！最近からLost & Found読ませていただいています！よろしかったら#2のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年3月7日 20時) (レス) id: 89732c56da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N11 | 作成日時：2021年2月12日 0時
