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バンっと勢いよく入ってきたのはうみ。
驚いて体が離れた。
…見られた、絶対見られた今。
来るって分かっているのにあんなキスするなんて。
瞬間、真顔になり、また笑顔に戻ったうみが手に持ったCDを掲げた。
「じゃ〜〜ん！！！ということでAちゃん、作曲家デビューおめでとう！んで俺もおめでと！」
渡されたCDジャケットにはベースを持った彼が写っている。
裏には馴染みのレコード会社の名前。
「うみがインディーズデビュー？！いつのまに？」
「正式にはまだだけどね。今日のサプライズにしたかったから、会社の人にもAちゃんには言わないようにしてもらってた」
「ちょっと待ってね…」
徐々に点と点が繋がっていくような感覚。
確かに。
高度な音楽編集の知識、ベースの技術。
お遊び程度でしていたとは思えない。
自分がそこからCD出すんだもん、道理であの会社のオーディション事情に詳しいわけだ。
「もしかして私の曲を選んだのはうみ達なの？」
「いや、それはマジで偶然。デビューシングル候補ですって聞かされて、歌詞みたらAちゃんが作ってたやつじゃんって思って」
「そうなんだ…」
「たぶんねぇ〜同じ大学からベースと作詞作曲が出たら、話題になるからじゃね？知らんけど」
うみの言う通り。
知らないところで様々な人の思惑が絡み合い、今がある。
それが私達の意思を超えたものだとしても…。
でも、ただ純粋に。
うみの居るバンドの曲になったのは、心から嬉しかった。
「おめでとう、うみ」
「Aちゃんもね」
海斗は私たちの話をニコニコと聞いている。
ふと浮かんできた微かな違和感。
なぜ海斗がこの曲を知っていて、しかも今日、演奏することができたんだろう。
「CDが丁度うちに届いたタイミングにさ〜クラが来てて、聞かせたら泣いてんの」
『うぉい。恥ずかしいからやめろよ』
「んでぶわーってアコギ弾きだしたのが…まさに初めのほう作ってたやつで。ほら、俺んちで曲いじる前の」
「そんなこと…ありえないよ。うみ以外知ってるはずないもん」
「そうそう。初めて聞いたはずなのに、作曲したAちゃんがやりたかった本質っていうの？一発で見抜いてたから」
「…」
「マジで運命ジャンこの人たち！って思って」
「運命、」
「…いろいろと諦めがついたんだよ」
その時にはっきりと。
私たちの間に入る隙なんてなかった。
そう思ったんだ、と話すうみ。
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N11(プロフ) - maminaさん» 初めまして、コメントありがとうございます。揺らぎからですか！引き続き読んでくださっているようで、感謝しかありません。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (
レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - あさん» 初めまして、コメントありがとうございます。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました！公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
N11(プロフ) - キさん» 初めまして、コメントありがとうございます。泣きそうになりながらなんて…！とても嬉しいです。こちらの不手際でご迷惑をお掛けいたしました。公開しましたので是非ご覧ください。 (2021年3月7日 22時) (レス) id: f61069127a (このIDを非表示/違反報告)
mamina(プロフ) - 初めまして。揺らぎから大好きでLost&Foundも毎回楽しみに読んでました。#2に続いてまつくのダークサイドみれるのかと思ってドキドキです！宜しければパスワードを教えて頂きたいです。宜しくお願いします。 (2021年3月7日 21時) (レス) id: 9fd2043a8e (このIDを非表示/違反報告)
あ - 初めまして！最近からLost & Found読ませていただいています！よろしかったら#2のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年3月7日 20時) (レス) id: 89732c56da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N11 | 作成日時：2021年2月12日 0時
