【歌い手】恋愛交響曲。ver.B【大型コラボ】 (ページ12)

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【志麻】恋色病棟/しろ鮎ページ12

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(＊御本家の歌は報われない恋で終わっちゃうんですが、ハッピーエンド主義の作者の都合により変えさせて頂きましたスミマセン。。。)

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25時。

スマホが突然通知音を鳴らした。

「え、な、なに…？」

差出人は『志麻』。

志麻ねつでた
志麻いますぐきて

と共に、送られてきた体温計の写真。

「38度5分！？そんな微熱でこんな夜中に呼び出すの！？」

いやいや38.5は結構高熱だろ、と、頭の中では思うけど、口からはそんな言葉しか出てこない。

「寝る準備万端だったのに…」

あのホクロめ、と、ブツブツ言いながらも、身体は着替えとメイクをする為に立ち上がる。

彼に会うなら、少しでも可愛く見られるように。少しでも、好きだと思ってもらえるように。
自然と、彼の好きそうな服、好きそうなメイクになる。

身支度を手早く終わらせて、最低限の荷物を持って部屋を飛び出した。

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志麻と私は、最初は、学校の同級生だった。

それが、社会人になってからもたまたま家が近所で。

昔のよしみなのか分からないんだけど、何かあるとすぐ私が呼ばれる。ご飯の炊き方が分からんとか、片付け手伝ってとか。

その度に文句言いながらも行って、甲斐甲斐しく世話を焼くのは、…まあ、ありがちな理由で。

(…ホント、なんであんな奴のこと、好きなんだろ)

自分でも呆れるくらいだけど、仕方ない。

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途中のコンビニで必要そうな物を探す。

冷却シートに、スポーツドリンク。ゼリーとかあった方が良いのかも？
とりあえず思いつくものは全部カゴにぶち込んで、大きくなったレジ袋を下げて彼の部屋へ急いだ。

志麻かぎあいてる

と連絡もらってたから、迷わず部屋のドアを開ける。

「志麻～？入るよー？」

声を掛けながら上がると、寝室から「こっちー」と声が聞こえたので、そこへ入った。

ベッドの上に座り込んで、赤い顔でこちらを見る彼の、紫の瞳と視線が合った。