【Q.K】この可能性を求めよ(仮) part.2 (ページ10)

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みっともないと衝撃的事実ページ10

「篠崎さん、おはよう。
ごめんなさい、ちょ…起き上がれなくてね。朝からCEOと代理がこんなんで悪いね」
ホント、どうしよう。

「いいんですよ、早く来ちゃった私が悪いですし。」
"彼女が頭を下げているが、本来私の方が頭を下げるべきである"
その考えが互いにあったが故に、
すみません、すみませんと互いに何度も繰り返した。

「寧ろこの状況から抜け出したいから早く来て欲しかったまであるし、大丈夫。」と早口で喋る。

「というか十七夜月さんから伊沢さん退ければいいんですか？」
改めてこの状況を見られると少し恥だが、助けて欲しいし仕方ない。

「うん、筋肉b…社長には申し訳ないけどね」

「今、筋肉バカって…まあ少し動いてもらいましょうか。」
ういしょ、と彼の体を持ち上げてくださった篠崎さん…では無く気付いたらいた凛々しい社員(ライター)さん。

ありがとう、と言ってから、あまり会話をしない篠崎さんと話をしようと移動した。ドアに「社長仮眠中」と書いた紙を貼って。

「いっそのこと"仮眠中"って書かれたプレート作ろうかと思ったんですけど。」と言ってくる。
彼女の多彩な才能とセンスは凄く良いから色々な面で助かっている。

「ははは…いいんじゃない？誕生日辺りに洒落たの作っちゃって。私は篠崎さんの作るもの、大好きですから。」
と珍しく自然と感情のこもった声が出た。

「あらそうですか。ありがとうございます。」と返事される。

「ところでずっと気になってたんですけどそのノート、なんですか？」
鞄から取り出したままこちらに持ってきた日記(黒歴史含む)を指される。

「あぁ、これ？
日記書きながら作詞してたんですよ。ペンネームが当時つけたものなので微妙なのですが…
昔からの日課なんで、いっぱいありますけど、これがどうされましたか？」

そう苦笑いしながらペンネームの書かれた表紙を見せる。

「作詞してる…シキ…もしかして、Kurayamiの色ですか？」
ボソッと見極められたことに驚いた。

「えっとまあ…」

「それじゃ、私は誰でしょう？」
リスナーで無いと言われ、

「暗？音？…叶？」この3人しか思い浮かばなかった。

「はい、叶さんです。ボイチャして仕事場一緒でさ…。まさに運命って感じね。」
一緒に寿命も短くなった気がした。

「会ってたのに気付かないとかヤバいのでは…っていう演技」

「…うんまあ。」

「軽い昔の再現に乗ってくれたの驚いたわ」
そう話していると彼が戻ってきた。