【Q.K】この可能性を求めよ(仮) part.2 (ページ23)

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special tlack-"かのう"と"可能性"コンビページ23

「んー！」
目をギュッと瞑り、丸まっていた背をのばす。

「だいぶお疲れの様子だね」
ちょうど撮影を終えたのか、山本くんとこうちゃんがこちらの様子を見に来た。

拓司が撮影のため不在の今、撮影メンバーもいないと責任等もろもろが私に降りかかってくる。
そのため彼らが申し訳無さにしつk…度々。心配してくれているのだ。
まあ、お陰で健康なライターなのである。

「ちょっとくらい休んでよ？」
「分かってますー。」

今日の一番目の"休め"は山本くんか。外れたな、福良さんかと思ってた。

そして過保護過ぎるメンバーに呆れつつ、「はいはい」と返事をする。

「聞かなそうで心配だなぁ」
とこうちゃんが言った。

「てかそれ先輩に対する口か？」
怒ってはいない。いじってみるだけである。

「だって俺が隠してたってバレるし、それに敬語にしたら止めろっていうし！酷いな、もう理不尽じゃん。」
という安定の台詞が来た。
怒っていないのは、
私が後輩に基本タメ口をOKにしてるし、見ててもどんなことを考えてるか表情で分かるからだった。

しかも私それ聞くのn回目、少なくとも君の口から8回以上出てるんだよ。

「俺そんなに言ってるの!?」
「うん」
口に出ていたのか、あからさまな表情をしていたのか。こうちゃんは分かったようだった。

「てか山本くんおいてけぼりは可哀想になる」
完全に忘れられていた山本くんを再び会話に戻す。

「僕入るの悪かったと思ったんだから遠慮して入らなかったのに、しょうがないでしょ」

「てか十七夜月ちゃん、ある意味可能性コンビの一員だわ。トリオだね」
遠くからコーヒーをすすりつつ眺めていた須貝さんが言った。

「じゃあ、はいっ！一員になったし。
山本くんは言いにくいので、もっちゃんって呼んでいいですか」
と挙手して言う。

「やめてください」とそのあだ名は却下された。
え、もしかして不仲トリオですか？