【合作】―Division Battle―【ヒプマイ】

彼に好きと言われたら B.B2 byLon ページ3

MC.LB

「山田…くん? だよね? 」

「別に三郎で良いですよ。なんですかそんな怪訝な顔して。」

「いや、だって……ね?」

誰がクラスの中で色んな意味で目立ってる方に呼び出されるなんて思う?

廊下で一度声を掛けられた時には、驚きすぎて声もでなかった。いつも、一人で教室の角にいる孤高の存在だと思っていたから。誰かに話し掛けている所も、話し掛けられている所も、見たことが無かった彼に。自分が話し掛けられる、なんて。

「そんなに、僕が誰かと話しているのが珍しいですか? 」

「え…、あ、いや、そりゃあ……あんまり、見たこと無い、し。」

「まぁ普段はそうなんですけど…。まぁ良いです。……Aさん。どうして僕が貴女を呼び出したか分かりますか?」

ここに来て、初めて。彼は案外饒舌なんだと知った。同級生にも関わらず、ずっと大人びた口調だと思った。

「……? 分からない、けど…。」

「じゃあAさんはもっと珍しい物を見る羽目になりますね。

……好きです。Aさん。僕と付き合って貰えませんか? 」

にこ、と笑う顔はまるで天使のようで。初めて見る彼の表情に、鼓動が高鳴っているのは一体、どうしてなのだろうか。

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