【合作】―Division Battle―【ヒプマイ】

貴女が他の男に迫られていたら M by朱寧 ページ11

＊ill-DOC


「………君、誰の女性に手を出そうとしているのか……分かってるのかい？」

低く凛とした声が聞こえた瞬間。私を捕らえていた男の腕が離れ、殴ったような鈍い音がした。
目を開ける。
「……先生」
「君は本当に馬鹿ですね」

やれやれ、と先生は私の頭を撫でた。
謝ろうとしたら、すぐに抱き締められる。

「……良かった、Aさんが無事で」

先生の声には余裕がなかった。もうこんなことしないから。
そう言うと愛しい彼は、微笑んだ。



＊GIGOLO

「嫌がる女性を無理やり誘うのは、良くないですよ？」

目に入ったのは、黒いジャケットと金髪。
私の大好きなひと。

「な……何だてめえ！」
「この子は僕の大事な女の子だから……ね？……またこんなことがあったら、次は許さない」

聞いたことのない声色。苛立ちしか感じ取れなかった。

「行こうか、A」「うん……」

男の方を見ようとすると、一二三に邪魔された。
「……他の男の事、見ないで……」
人々に見せつけるように。
美しい彼は、私の唇にキスを落とした。



＊DOPPO


「……Aに何してたんだ？」

普段は小さく見える背中が、今は大きく見えた。
私に迫ってきた男が逃げていく。

「もっと気を付けてくれ……お前が傷ついたら、俺がどうなるか分からん」

そう言って、彼は私を抱き締めた。
私が傷ついたらきっと、彼は……。

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