司法の傷心心理士 2【逆転裁判】

勤務87日目 ページ40

"仕事納めしたし、忘年会しようぜ！"


って矢張くんからメールが来たのが今朝の話


『いつも誘うのが急すぎるんだよ…』


「わりぃな〜」


お店に行けばすでに飲み始めている三人


どうやら私が最後にやってきたみたいだった


「A遅かったな、仕事か？」


『うん…面談している人の記録書いてたら遅くなっちゃった』


仕事というか、個人的に来年まで伸ばしたくなかったからやってただけなんだけど…



『んー…無難にウーロン茶で…』


「…御心は飲まないのか」


店員さんへ注文した私に御剣くんが声をかけた


『私あんまりお酒強くないし、車で来てるから…』


なにより皆を送っていくために来たようなもだ



『今年ももう終わりか…』


喉を潤しながら目線を上げれば、


既に出来上がって泣きながら恋バナをしている矢張くんと、それに渋々付き合っている成歩堂くん


それを横目に風味を嗜んでいる御剣くん


何もかもが昔のまま


何とも平和な様子に自然と笑みが漏れる


「何か嬉しいことでもあったのか」


『ううん、…平和でいいなぁって』


数日前まで裁判してただなんて思えないぐらいに


「なぁ！お前らはどうなんだよぉ！！」


と思っていれば、矢張くんから質問を投げかけられた


『な、なにが…？』


「いつも俺ばっかり！たまにはAと御剣の恋バナも聞きたい！」


相当酔ってるな…


そっと成歩堂くんに目線を送っても知らん顔をして目線を逸らされてしまった


『えー…』


頑張れ私、ここを切り抜ける方法を考えるんだ…！


「ほう…ぜひ私も聞かせてもらいたいものだ」


『……』


終わった


そうだった、この場に居る素面は私だけだった

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