関連性を凝視 ページ7
それからみんな一通り練習試合を終えて、ついに待ちに待った昼食の時間だ。
桜乃ちゃんや朋香ちゃんと共にだだっ広い食堂へと足を運んでみれば、そには噂通りの豪勢なビュッフェ形式で様々な種類の食べ物が並んでいた。
それがあまりにも美味しそうで、私は思わずゴクリと生唾を呑む。一緒にやって来た二人も、綺麗に並べられた沢山の豪勢な食べものを呆然と眺めながらその場に立ち尽くしていた。……いや、そりゃあそうなるよね。ここは高級レストランか何かかって。
「な、なんというか……
「た、たしかに」
桜乃ちゃんの言う通り、たしかにこんな完璧なセッティングは素人の私たちには到底できないであろう。食事の手伝いは要らないと施設から指定を受けたのも頷ける。
「……と、とりあえず、ご飯選んでこよっか」
「は、はい！」
時間は有限だ。圧巻の光景に心を奪われているうちに、刻一刻と昼食終了の時間は徐々に迫ってきている。
選り取り見取りな食事のラインナップに心を躍らせながら、私たちはひとまず各自で好きな食べものを選ぶことにした。
☆
「A、A」
「はい？ ……あ」
一通り今日の昼食を選び終えた後。どこか空いている席はないものかとキョロキョロと辺りを見回していると、どこからともなく私の名前を呼ぶ声が不意に耳に届いてきた。
私はすぐに声をした方向に顔を向ける。するとそこにいたのは、円型の白いテーブルを囲み、既に食事をし始めていた幸村先輩たちだった。その隣には見慣れた立海のメンツ──ではなく、なんだか不思議なメンバーが座っている。……これは。
「席を探しているんだろう？ ここ、空いてるよ」
「あ、気を遣わせてしまってすみません！ それじゃあ、お言葉に甘えて……」
「ふふ。いいんだよ」
声をかけてくれた幸村先輩、そしてその隣に座る白石さんと──青学の不二さん？ に軽く会釈をして、私はカタリとテーブルにトレーを置いたのち、そのままそさくさと空いていた椅子に座る。
それに気がついた白石さんと不二さんはにこりと会釈をし返してくれたけど、それはそうと、このメンバーは一体どういう人たちの集まりなんだろう。チーム・部長？ いやでも、不二さんはたしかそういうのじゃなかったよね。
このメンツがあまりにも不思議で、私は思わず彼らの様子を凝視した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 875人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かるぴん(プロフ) - 面白くて一気読みしました！続きがあったら見たいです！ (2021年3月18日 16時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
織夜無 - はじめまして。作品を読ませて貰っていますが、とても面白いですね。こんな物語が書ける、いしださんが凄く羨ましいです。更新、頑張って下さい。微力ですが応援させていただきます。 (2020年4月24日 14時) (レス) id: 68fda6fa27 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - みかんですねんさん» はじめまして、コメントありがとうございます。せっかくの合宿、いろいろな学校の子たちと交流をしていく予定ですので、気長にお待ちいただけると幸いです…！テニラビはアカウント自体は持っているんですけど、最近はあまり手をつけられてないです（ ; ; ） (2019年10月6日 11時) (レス) id: 67fc292324 (このIDを非表示/違反報告)
みかんですねん(プロフ) - はじめましていつも見させてもらってますプリガムレッドが好きであと光くんもすぎです光くんとの絡みを見せてください！頑張ってくださいテニラビやってますか？ (2019年9月26日 14時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - 奏さん» はじめまして。笑っていただけたようでよかったです！！笑 これからも自分のペースで頑張っていきたいと思います。コメントありがとうございました！ 更新頑張ります！！(^^) (2019年3月24日 10時) (レス) id: 71bf8f2eb2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いしだ | 作成日時：2018年12月16日 0時
