【ツイステ】平凡少女は恋をされているらしい

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『そういえば持ってるかも』

「えっ？」

「持ってるって、アカギ草を、ですか？」

『うん』

「えっまじっすか？」



驚く3人に平然と頷き、私はポケットに入れていた巾着袋からアカギ草を取り出す。



『アカギ草って急な腹痛の時に使えるんだよね』

「他にも持ってるんですか？」

『うん。アオギ草も持ってるし、色々ね』



デュース君の言葉に、巾着袋から他にも薬草をいくつか取り出して見せる。



「へえ。ってか何でそんなに持ってんの？」



私が机に出した内の1つを掴んでエース君が首を傾げる。



『人生何があるか分かんないでしょ？』



急に腹痛になるかもしれないし、授業で魔法薬被っちゃうかもしれないし。



「いや、そうじゃなくて。どこでそんなに薬草手に入れてくんのかって話なんだけど」

『ああ。家から送られてきたり、後は育てたり、かな』



過保護な母があれもこれもと詰めて時々送ってくる薬草だらけの箱を思い出す。



「そういえば寮でも育ててますよね？」

『うん。寮の裏とか、部屋でも育ててるよ。あと植物園でも一部借りて育ててる』



「先輩ってもしかして……薬草マニア？」



ユウと話していると、顔を歪めたエース君がぼそりと呟く。


薬草マニア……。



『あながち間違ってないけど、出身が薬草の国だから、多分その影響なんだよね』



いや十中八九そうだな。


前世の自分じゃ考えられなかった。



私、薬草マニアなのか……。

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