_ 〈燭台切光忠〉 ページ44
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長い夢を見ていた。
それは、とても酷く 悲しい夢だった。
僕の目の前で 貞ちゃんや伽羅ちゃん 鶴さんが甚振られる夢。
でも、そんな僕らに 光をくれた。
とても優しく、暖かい手が 僕を導いてくれた。
「 ___ 君は 誰… 」
僕がそう問うても、返事は返ってこない。
ただ、僕の手を握って 見つめてくるだけ。
「 は や く 、 戻 っ て 」
「 !!! 」
彼女は確かにそう言った。
嗚呼、早く 貞ちゃんと伽羅ちゃんの元へ帰らなくちゃ。
「 みっちゃん…!!! 」
目を開けば、そこには いつもの光景が広がっていた。
唯、貞ちゃんが涙を流している事を 除けば。
「 あれ… 僕… ? 」
「 あの、人間に 無理矢理霊力を…
痛い所はないか?苦しくないか? 」
そう泣きながら 僕に話し掛ける貞ちゃんは
死にかけの仔猫を見ている様だった。
「 僕は、あの子に助けられたんだね?」
僕が貞ちゃんにそう問えば、彼は静かに頷いた。
「 あの子の霊力、何処か懐かしくて とっても優しかった。_____ あと、とても暖かった。 」
息をしているだけでも苦しかった筈の身体が 今じゃ 空を飛べそうなくらい 、軽く感じる。
僕は、君に酷い事をしたのに 何故助けたの??
幾ら、考えても 考えても 理解する事は出来なかった。
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「 お礼に美味しいご飯でも食べて貰おうかな。
まずは、其の前に謝らなきゃね ! 」
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__ 伊達部屋 〈太鼓鐘貞宗〉
目を覚ました みっちゃんは また昔の様に 楽しそに笑っていた。
みっちゃんが目を覚まさなかったらどうしよう。
そんな、俺の心配は無用だった様だ。
みっちゃんは 審神者に謝りに行く、と言った。
俺は、あの審神者をどう思う???
でも、みっちゃんを元気にしてくれた事も
鶴丸を再顕現させたのも、あの審神者だ。
__ なんて、下らない事を考えて居たら いつの間に審神者の部屋の前に付いていた。
「 主、僕だよ 。燭台切光忠 」
「 良かった…!!! 良くなったんですね 」
審神者は 心からみっちゃんを 心配していた。
俺、もう一度 人間を信じてみたい 。
俺は、いつの間にか 審神者に抱き着いていた。
「 みっちゃんが言ったんだ。 あんたの霊力は暖かいって! だから 俺にも送ってくれよ な、____主! 」
そう、俺が言えば 主は俺を抱き締め返した。
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鶴(プロフ) - 椿さん» ご意見、ありがとうございます(´;ω;`) (2019年5月8日 22時) (レス) id: f7d2eb1740 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 今まで通りがいいです! (2019年5月8日 22時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
くれは卍(プロフ) - 【改】が更新されるのを待ってます!頑張ってください! (2019年4月5日 22時) (レス) id: 325596c204 (このIDを非表示/違反報告)
キリンロング - 【改】が更新されるのが楽しみ過ぎて夜しか眠れません(真顔)。 (2019年3月30日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆらん | 作成日時:2019年3月26日 10時