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二人で人生を歩むこと ページ10

それから、いつものように私たちは朝食をとって、顔を洗って、着替えて。
なんてことの無い日常、その事に私は幸せを感じる。

朝の慌しさも落ち着いて、私は今のソファで修也に後ろから抱えられる形で抱きしめられていた。
その足の間でクッションを抱いて、回された彼の手をそこにのせる。
そうして節張った手を握ったり、撫でたり関節に触れたりするのが好きだ。
修也は私の肩に顎をのせて私が手に触れる様子を見る。
いつもの事。

「ねぇ修也」
「何だ?愛」
「修也は、幸せ?」

何となく、気になって私は彼に聞いた。
彼はちょっと驚いたようにしてから、当たり前だと応えるように小さく笑う。

「何でそんな事聞くんだ?」
「え、何でって、気になったから」
「そうだなぁ…」

触れていた彼の手がするりと離れる。少し残念。
身体を曲げて彼を見ると私の頬にさっきまで触れていた手が添えられる。

「幸せだよ愛。お前といられるだけでも、十分」
「そっか、嬉しい」

私は彼ともっと正面から向き合いたくて身体を完全に向きなおした。
正面から見る瞳は優しく細められていた。
添えられていた手の上に私の手を重ねて。
あぁ、この手が救って、愛してくれているのかと思って苦しくなった。

「俺は、愛と、お前とこれからも生きていくつもりだ」

俺にとっては、それが一番の幸せなんだ。
修也はまた笑う。
私はまた泣きそう。
愛は?と聞かれてこくんと頷く。

「良かった」

額に、唇に、首筋に。
口付けは落とされる。

「愛」
「なに?」
「これからも、傍にいるよ」
「…有り難う、修也」

案の定泣き出した私に少し笑いながら修也は宥める様にキスをして髪をすく。


今まで貴方と生きてきたのは十年と少し。
これからも、歳を重ねて、何があっても貴方と生きていきたいと強く願う。
彼が言ってくれた様に、私にとっての幸せも貴方と同じだから。

これからの、幸せが、今までよりもずっと大きく有りますように。
これからの人生、貴方と幸せな思い出が一つでも作れますように。


朝日の差し込む温かな部屋で誓うように、お互い今までで一番優しいキスをした。







------Fin-------

あとがき、スピンオフ(京介君)の詳細等は次ページへ

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設定タグ:恋愛 , イナズマイレブンgo , 豪炎寺修也   
作品ジャンル:アニメ
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鬼道結衣(プロフ) - よろしくお願いします〜♪ (2014年6月20日 17時) (レス) id: 5a5c4d4f28 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 鬼道結衣さん» 友希大丈夫です~!よろしくお願いしますo(^o^)o (2014年6月19日 23時) (レス) id: c96389a4ce (このIDを非表示/違反報告)
鬼道結衣(プロフ) - いいえ^^よければ、友希を^^ (2014年6月19日 20時) (レス) id: 5a5c4d4f28 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 鬼道結衣さん» 鬼道結衣様、お返事が大変遅くなってごめんなさい(T-T)おかげ様で完結することができました!!結衣さんのコメントとても嬉しいです!有り難うございました(*^-^*) (2014年6月17日 23時) (レス) id: c96389a4ce (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 剣城麗亜さん» 剣城麗亜様、お返事が大変遅くなってごめんなさい(T-T)修京いいですよね!お好きな方に会えて嬉しいです///これからもよろしくお願いします(●^o^●)コメント有り難うございました! (2014年6月17日 23時) (レス) id: c96389a4ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かな | 作者ホームページ:http://www.pixiv.net/member.php?id=3875234  
作成日時:2013年9月26日 0時

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