検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:54,844 hit

10 ページ42

「…何言ってんだよ。」

先生の呆れたような低い声が胸に突き刺さる。




やだな、もう逃げたい。




「だって、みんなのとこ着いたら、もう二人で居れないじゃん…。」

「は…?」






「先生と一緒にいれて、私は楽しかったのに…。」



消えそうな声で呟いた言葉は雑踏の雑音で殆ど掻き消されてしまう。

いっそのこと、私ももう消えてしまいたい…なんて今にも心が崩れ去りそうになっていたら

突然、温かい両手に包まれて、気づいたら私は土方先生の腕の中に居た。




ギュ…





「えっ?なにこれどういう状況…、?」

「うるせぇ、静かにしろ。」

慌ててパニクる私をもう一度ぎゅっと強く抱きしめて、土方先生が静かに呟いた。





「あのな、何勘違いしてるか知らねぇが…。







俺だって、一応楽しかったぞ









おまえと…一日二人でいられて。」





「………え?」







土方先生の予想外の言葉に私は一瞬耳を疑った。

ビックリして顔を上げれば
顔を真っ赤にして目をそらす土方先生。



「ったく、こんなこといちいち言わせんな…。」





「ふ、ふぁい。」




「なんだその間抜けな返事。」




ああ、どうしよう。
恥ずかしくて前見れない。
だってきっと今の私、土方先生以上に真っ赤な顔してる。






「大体、別にこれが最後じゃねぇだろ。」

そう言いながら腕をスッと離し、私の体を向き直させる先生。
少ししゃがんで私の顔を覗きこみ、ニッと優しく口角を上げる。



そのままクシャッと撫でられた頭が擽ったくて、私もつられて笑った。

11→←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
119人がお気に入り
設定タグ:土方十四郎 , 銀魂 , 沖田総悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

メイ(プロフ) - 美緒さん» 美緒さん!素敵なコメントありがとうございます!そして返事が遅くなりごめんなさい(´;ω;`)す、好きだなんて!嬉しい!私はそんな美緒さんが大好きです!← 更新停滞してましたがこれからどんどん更新頑張ります!やる気の出るコメありがとうございました!らぶ! (2019年7月24日 2時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - 赤珠(仮)さん» 赤珠さん!素敵なコメントありがとうございます(´;ω;`)嬉しすぎる…!コメ返かなり遅くなってしまい申し訳ないです。(ジャンピング土下座)私の妄想小説にドキドキしてくださってるなんて…もう!赤珠さん!好きです!本当にありがとうございます!更新頑張ります! (2019年7月24日 2時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)
美緒(プロフ) - とても好きです!こんなこと言うのはおこがましいですが、早く続きが読みたいです!頑張ってください!星つけられるなら何個でも付けるのであ (2019年7月4日 1時) (レス) id: 27f4f840cd (このIDを非表示/違反報告)
赤珠(仮) - 一気に読んじゃいました…。夢主ちゃんと土方先生のドキドキ展開が最高です!!もっと伸びるべき!! (2019年6月15日 16時) (レス) id: bf995e4343 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - たいやきさん» たいやきさん、コメントありがとうございます!もう小説読んでもらえるだけで嬉しいのに星まで押してくださるとか神対応すぎて嬉しいすぎて倒れます(´;ω;`)感涙。ありがとうございます! (2019年4月30日 1時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:メイ | 作成日時:2019年4月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。