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「ほらよ、酔い止め薬。水も持って来てやったから飲んどけ。」

荷物を取りに行って席を離れた土方先生が戻って来て、私に薬を渡すとそのまま隣に座ってきた。

「…ありがとうございます。」

狭い座席で、先生の肩と私の肩が密着する。

ち…近いよ…。

緊張する気持ちを振り払うように、受け取った薬を一気に飲みこむ。


「…てゆうか、先生。さっきモテモテでしたね。」

「あ?見てたのか。」

「見てましたよ。しっかりと。」

「あんなの、別にあいつら浮かれてるだけだろ。」

くだらねー、なんて言いながら面倒くさそうに先生は溜息を吐く。

「いいんですか、写真撮ってあげなくて。」

「撮らねぇわ。」

即答かい!

「相変わらずの冷酷鬼教師ですね。」

「うるせえ、てめえ清水の舞台から放り投げるぞ。」

「怖すぎぃ! 「てゆうかよ、おまえがこんなんなってんのにそれ放って他の奴らと写真なんて撮ってる場合じゃねぇだろ。」

「へ…?」

今何て?

慌てて土方先生の方を見れば、顔を真っ赤にしてそっぽを向いている。




「それくらい考えりゃわかんだろ、アホ生徒が。」

ボソリとそんなことを呟きながらも、先生はなんだかんだで私の体調が良くなるまでずっと隣に座ってくれていた。









いつのまにか気分が悪いのは治っていて…

それは薬の効果なのか、それとも土方先生のお陰なのかはわからないけど……。





もう少しだけ、この時間が続けばいいな、なんて。


揺れるバスの中で密かに思っていた。






(ねぇ、土方先生って結構ツンデレ?)

(黙れ。おまえまじで放り投げるぞ。)

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メイ(プロフ) - 美緒さん» 美緒さん!素敵なコメントありがとうございます!そして返事が遅くなりごめんなさい(´;ω;`)す、好きだなんて!嬉しい!私はそんな美緒さんが大好きです!← 更新停滞してましたがこれからどんどん更新頑張ります!やる気の出るコメありがとうございました!らぶ! (2019年7月24日 2時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - 赤珠(仮)さん» 赤珠さん!素敵なコメントありがとうございます(´;ω;`)嬉しすぎる…!コメ返かなり遅くなってしまい申し訳ないです。(ジャンピング土下座)私の妄想小説にドキドキしてくださってるなんて…もう!赤珠さん!好きです!本当にありがとうございます!更新頑張ります! (2019年7月24日 2時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)
美緒(プロフ) - とても好きです!こんなこと言うのはおこがましいですが、早く続きが読みたいです!頑張ってください!星つけられるなら何個でも付けるのであ (2019年7月4日 1時) (レス) id: 27f4f840cd (このIDを非表示/違反報告)
赤珠(仮) - 一気に読んじゃいました…。夢主ちゃんと土方先生のドキドキ展開が最高です!!もっと伸びるべき!! (2019年6月15日 16時) (レス) id: bf995e4343 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - たいやきさん» たいやきさん、コメントありがとうございます!もう小説読んでもらえるだけで嬉しいのに星まで押してくださるとか神対応すぎて嬉しいすぎて倒れます(´;ω;`)感涙。ありがとうございます! (2019年4月30日 1時) (レス) id: 4ae3c296b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メイ | 作成日時:2019年4月1日 23時

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