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「座れよ。」

「へいへーい…。」

授業終わりの、放課後。
ほかの生徒はみんな帰宅か、部活に行ってしまって、教室も廊下も静かで。




土方先生と…二人きり…。

ドキ…


なんだろう、居残り補習なんて今日が初めてじゃないのに。




( 結構噂されてるのよ〜?Aが土方先生のお・気・に・入・りだって)

−−−
−−

さっきまでの会話がフラッシュバックする。
さっちゃんが変なこと言うから、妙に意識しちゃうじゃんか…。




ドサッ…


「え。」

なんなの、この大量の問題集は。


「今からやるぞ。」


「死ぬ。」

「大丈夫だ。人はそんな簡単には死なねえ。」

「ムードぶち壊し!いや、ムードも何もないけど!」

「はぁ?なんのムードだよ。」

「やめて!気にしないで!失言!あああ!」

「おまえ…、本当変な奴だなあ。」

ハハハッと吹き出す土方先生。絶対馬鹿にしてる!!!


「こんなにたくさん解けない〜…」

「ゆっくりでいいからやれ。ちゃんと教えてやるから。」

ポン…と、今度は優しく、土方先生は私の頭に手を置いた。

「な…。」

反射的に顔が熱くなる。顔を上げれば、優しく微笑む先生の顔があった。


「前回までのお前のテストの回答から、お前の苦手分野を分析して作った土方スペシャル問題集だ。 これ解けばお前のどうしようもないポンコツ脳もちっとはマシにならぁ。」

「ポンコツって。」

ムカつくけど憎めないのはきっと、本当は先生が私のためを思って色々やってくれてるって、こういう時思うから。


ただでさえ、ふつうに授業するだけでも忙しいだろうに。
目の下にクマ作ってまで、ポンコツな私のためにこんな問題集作ってさ。


「Aはやればできるんだから、ちゃんと解いてみろ。」


そうやって、優しい言葉かけたりしてさ。






(土方先生ってちょーイケメンで、ちょー性格も良くて、生徒からも人気なのよ?)



…ふん。



ちょっとわかる気がするじゃん。
…ムカつくけど…、土方先生がモテる理由。







−−−
−−

「って、オイ。おまえこんなクソ簡単な1問目からなに間違えてんだよ。頭悪すぎ。理解力なさすぎ。ポンコツすぎ。」

「キィイイ!うるさぁああい!」

やっぱ前言撤回!土方モテるとかやっぱありえない!くそ鬼畜鬼教師!

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ばりお。 - ぎゃぁぁあ!!!!土方さんカッコよすぎる。私得だ…( ´∀`) (2019年8月1日 22時) (レス) id: 1a062a0ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メイ | 作成日時:2019年3月20日 15時

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