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体育の授業なうです。

『位置について、よーい、スタート!』

掛け声と共に、パンッと青空に響く銃声。

『うわーまじかよ!A、速ぇ!』

数学は落ちこぼれな私だけど、実は運動神経は割とよくて体育の授業だけは優等生だったりする。

「A〜、100mベストタイム更新だなっ!」

タイムウォッチを片手にゴールに立っていた近藤先生が私のところまで走ってきて、背中をポンとたたく。

「運動だけが取り柄ですからっ!」

「うむ、優秀、優秀!」

あーん!近藤先生、ラブ!
どっかの冷酷・オブ・ザ・ニコチン教師とは大違いだわ!

「さすがAはトシの生徒だ。やっぱり教え子は担任に似るって言うもんなぁ!」

そう言って、ガハハ!と豪快に笑う近藤先生。

「え?!やめてくださいよ〜…。てかそれ、飼い犬は飼い主に似るの間違えでしょ。」

私が土方先生に似てるとか…ありえないし、いい迷惑である。
私はあんな非情な人間ではない。←

「あながち間違いじゃないんじゃねえ?Aってなんかワンコっぽいし。V字ハゲはAにやたら過保護すぎて飼い主ってより親?」

「ワンコ?!てか、なんでここにいるんですか銀時先生。授業中ですよ。」

突然会話に割り込んできたのは、何故か授業中なのにベンチで横になりながらサボりをかましてる銀時先生。

「いま俺の受け持ちクラス自習中だから。」

「えぇ…、だからってなんで他クラスの授業見学してるんです。教室戻らなくていいんですか。」

「教卓じゃいまいち良眠とれねぇからなぁ。居眠りできねぇと自習にした意味ねぇし。校庭のベンチが睡眠環境としてはベスポジなんだよ。」

この人ほんとなんで教師になれたんだろう。

「あ、コラ。A、教師に向かってそんな蔑んだ目しちゃあいけません。目の瞳孔開ききっちゃってるよー?そんなところまで飼い主に似ちゃあだめでしょうが。」

「黙ってください。」

瞳孔開いてるのは似てるとかじゃなく、生まれつきですから。

これはサボりじゃなくて働き方改革ってヤツだよ、なんて戯言を言う銀時先生は放っておいて私はまたグランドの方に戻る。


その時だった−−−


『あぶねぇ!そっちボール飛んだぞー!避けろっ!』

「え?」

誰かが叫ぶ声がして、振り向いた時にはもう遅かったらしい。

バーンッ!

「ふぎゃあ!」

向こうの方で男子がふざけて投げた野球ボールが私の後頭部めがけて飛んできて見事命中。私はその勢いにされるがまま地面に倒れこんだ。

3→←四章 1



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ばりお。 - ぎゃぁぁあ!!!!土方さんカッコよすぎる。私得だ…( ´∀`) (2019年8月1日 22時) (レス) id: 1a062a0ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メイ | 作成日時:2019年3月20日 15時

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