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「では、早速登場していただきましょう！本日のゲストの皆さんです！」
ウェディングイベント当日。司会者が呼び込むと同時に共に舞台上に登るみんな。会場は黄色い歓声に包まれていた。私は舞台袖に待機している。
「いや〜まさか結婚関連の仕事が来るなんてねー」
「うっしーとガッチさんはわかるけど、俺らは経験ないしね」
「このイベントを通して勉強できればと思ってます！」
「いや真面目か！」
フリートークが終わり、既婚者組と未婚者組に分かれた討論会が始まる。このイベントのメインコーナー。参加者の方から質問を募集して、司会者がランダムに選ぶシステムだ。
「それでは早速行きますよ〜！最初のテーマはこちらです…！」
《結婚したら家庭と仕事、どちらを大事にする？》
「お〜、最初から結構重めな質問ですね！では…未婚組のレトルトさんから！いかがですか？」
「えっ、おれから？ん〜…家庭と仕事かあ。」
そう言うと、袖にいた私の顔を見て小さく笑うレトくん。
牛沢さんはそれに気づいたようで、ニヤニヤした口元を手で押さえている。あとでいじられることになりそうだ。
「両立できるように努力はしますよ、もちろん。でも、家庭になるかなあ。家族サービスする日は、無理して動画上げません！」
「毎日投稿はいいの？」
「もうそのプライドは捨てました。」
みんなそれぞれ質問に答えた結果、仕事を選んだ人は牛沢さんだけで「仕事を大事にすることが家庭を大事にすることに繋がる」という深い理由で、会場からは賞賛の声が上がっていた。
「最後には会場の皆さんに1番結婚したい人を決めて頂くので、ゲストのみなさんは是非、ナンバーワンになれるよう頑張ってくださいね」
「ええ！？なにそれ！そんなシステムあったの？」
「負けられねえな…！」
結局、牛沢さんの答案がパーフェクトということで、この議題は既婚組の勝利となった。
「てかこれ俺ら不利だろー、結婚したことねえもん」
「キヨくん、そう言いながら勝つんでしょ？」
「まあね！勝つけどね！」
「今のところ負けてるけどな」
会場の盛り上がりもよく、本人達も楽しそう。打ち合わせを重ねた甲斐もあり、時間通りにイベントは進んでいった。
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作者名：ぴより | 作成日時：2019年10月20日 7時
