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第125話【dama side】 ページ25

犯人探しは放課後まで続いて、さっき部活前のンダホに出会して犯人の目星がついたらしい話を聞いた。
流石、俺らとアイツ等の中間地点に居るだけあってアイツ等から話を聞くのは容易かったんだろう。
ぺけと同じ卓球部の野郎の仕業と言う事は、大方部活関連の妬みだろ。
最近やっと大会に出さして貰えると喜んでたし、人一倍負けず嫌いのアイツが小汚ぇ手を使うような相手に勝負で負けるとも思えない。

一つ問題なのは、それをどうやって教師に伝えるか。
何の証拠も無しに言ったって無駄だ。


ダーマ「んぁ?あ、まさー…い…と、誰だあいつ」


作戦を練りつつ廊下を歩いてたらマサイを発見した。
見た事ねぇ女共三人ぐらいに囲まれてる。
あいつムカつくけど顔は良いからな。ハーフっていうチート持ってるし。

て、ちょっと待て。
揉めてる?
女が怒ってるような素振りを見せてる。


仲裁に入ろうとしたらどんな偶然か俺達のターゲットが向こうから歩いてきた。
なんか口論になってて、胸倉を掴み始めた。
流石にやばいと思って職員室に誰か呼びに行こうと思った時、窓ガラスが割れる音がして進めた足を止めて振り返る。
ぺけを落とした犯人のアイツが、マサイの胸倉を掴んでそのまま壁へ打ち付けた拍子に割れたようだ。
犯人の右手が拳を握って高く挙げられる。
勝手に体が動くってこういう事を言うんだな。

気付いたら眼鏡が吹っ飛んでて、ボヤけた視界で犯人を睨んでた。

全く俺らしくない行動だ。
自分でも驚いた。
他人の為に自分が態々犠牲になるなんて。


マサイ「ダーマ…?」

「あ?邪魔なんだけどお前」

ダーマ「手、離せ」

「あぁ!?」

ダーマ「此奴から手離せって言ってんの。お前耳付いてる?」

「此奴が先に喧嘩吹っ掛けて来たんだろうが!」

ダーマ「先に手出したのはお前だろ」

「テメェも病院送りにされたいの?マジで黙れよ根暗オタク」

ダーマ「自らぺけを突き落とした犯人だって名乗り出てくれて助かったわ」


全員が横から来る視線に目を向ける。
窓ガラスが割れた音に気付いてやって来た教師が立っていた。
そのままマサイに絡んでいた連中を生徒指導室へ連行。
ガラスで手を切ったマサイと殴られ眼鏡で怪我した俺は保健室へ。


マサイ「ダーマ」

ダーマ「なーに」

マサイ「…ありがとう」

ダーマ「当たり前よ」


胸の奥がむず痒い。
でも、妙にスッキリした気分だった。

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作者名: | 作成日時:2018年6月14日 12時

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