第123話【masai side】 ページ23
職員室から急いで戻って来た先生に連れられて、ぺけは病院へ向かう為早退した。
教室への帰り道、心配や怒りを露わにしながらぺけの背中を押した犯人を推測する。
階段を落ちて上の階を見上げた時、既に誰も居なかったと話すぺけ。
教師陣は自分の不注意だと言っていたけど、それは違う。
ぺけがそう言うのだから、犯人が居るはずだ。
ダーマ「マジでムカつくな。何処の何奴だ」
『…モトキ、』
モトキ「俺も思った。絶対に違うとは言い切れないね」
ザカオ「何が?誰か思い当たる人居るの?」
Aとモトキがヒソヒソと話し合うのを不思議に見る。
犯人に思い当たる節があるなら、素直に言って欲しいんだけど。
モトキ「この際だから、皆に言うよ」
口を開いたのはモトキだった。
話を聞くとここ最近、Aは同じクラスの連中から虐めにあっていたらしい。
それを最初に見付けたのはモトキで、助けようとしたのが切っ掛けで頻繁に暴力を振るわれるようになってしまって、反抗しないのをいい事にずっと呼び出されているとか。
ダーマ「は?お前ら何でそれ言わなかったの?」
『…迷惑、掛けたくなくて』
ダーマ「お前バカだろ、怪我させられてんだぞ」
ンダホ「迷惑とかの話じゃないよね。何の為の友達なの?」
ザカオ「一番近くに居たのに気付けなかった自分が情けない」
マサイ「もしかしてシルクが喧嘩したのって…」
モトキ「多分、同じグループのやつ。俺らのクラスの子も一人帰ったんだ」
シルクも気付いたんだ、この事実に。
だから頭に来て喧嘩になったのなら納得。
今ならその気持ちも分かる。
情けなくて、苛立って、どうして自分はこんなに無力なんだろうって。
マサイ「…許せない」
俺の友達を傷付ける奴等を。
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作者名:憐 | 作成日時:2018年6月14日 12時