生まれ変わっ…え？平安？２【呪術廻戦】

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「そういえば、天狐さんの術式ってどんな術式なんですか？」


休憩中、瓢箪の水を飲みながら椿は天狐に質問した。


「狐の術式はわたしも知らないわね。ま、どうせわたしよりは大した事無いでしょうけど！」


縁側に座る私の膝の上であやとりをしていた猫魈も、その手を止めて話題に乗る。確かに、2人は天狐の術式を見る機会が殆ど無かったな。私は数百年も一緒に旅をしていたからさすがに知ってるが……。


「吾の術式ィ？主に聞け、吾は自分でもよく分かっとらん」

『自分の術式くらい把握してろよ……』


地面に木刀を突き立てそれを杖に立つ天狐は、あっけらかんとした顔でそう答える。まぁコイツ術式に関しては感覚派だからな…。

頭の中で天狐の術式の内容を少し要約してから、私は答えた。


『……天狐の術式は【呪力吸術】と言って、相手の呪力を吸い取るものだ。発動条件は相手が間合いに居ること。術式を使うにはまず接近、そして呪力を吸い取りつつ近接戦闘で潰すのが定石の戦い方だな。

吸収する限度は喰らった寿命の分だけ……まぁ、いつも私の寿命を喰っているから、制限ほぼ無いだろ』


そうそう、そんなんだったわ！というような顔をする天狐を、猫魈は嘲笑を顔に浮かばせ、椿は眉を顰めて見ていた。


「ふぅーん、悪くない術式ね！わたし相手だったら間合いの範囲に入れないでしょうけど！」

「寿命を食べる…？！衛生観念おかしくないですか？！お腹壊しますよ！！」


それぞれ感想を述べる2人に、天狐のこめかみに青筋が立つ。……オイ、木刀壊すなよ。お前この間も猫魈と喧嘩していくつか物ぶっ壊したの忘れてねーだろうな。


「寿命を食って腹など壊さぬわ！！！そしてこの猫畜生！！表出ろ！！！！」

「上等よ！！アンタの攻撃なんて、ひとっつもわたしには届かないんだからね！！」


「えっ、お、お二人共？！？！A様、止めなくていいんですか？！」

『いつもの事だ、ほっとけ。それよりもう昼時だ、飯にしよう』

「…後始末するのは俺なんですからね！全くもう……」


椿はぎゃあきゃあ騒ぐ2人を忌々しそうに見ながら、屋敷の中に戻っていく私の後に続いた。

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