リヴァイ兵長 (ページ13)

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君の声ページ13

リヴァイside

それから俺はしばらく上の空だった。

食欲も無くなり、班員に心配されてしまった。

ただひたすらに苦しくて、悲しくて、受け止められなくて

Aが死んだのは、自分の責任だとエレンは自分を責めた。でも、ここはそういう世界だ

仕方ない、なんて言葉でまとめたくはなかったが、本当に仕方がないのだ。

俺の班の奴らは全員どこか虚ろで覇気がなかった。

「…なあ、A………会いてえ……」

もう一度その体を抱きしめたい。

真っ赤になって照れる顔を見たい。

声が聞きたい。

なんて事を考えながら掃除をしていると、見かけない木があった。あの日Aが死んだ時にあった木に似ていた。

なぜだか俺は引き寄せられるようにそこに近づいた。

その瞬間

光と優しい風に包まれた

「…ｯ!?」

葉っぱが飛んできて、顔に当たる。

掃除し直しじゃねぇか、なんて思っていたら光の中に人影が見えた。

俺は目を見開いた、なぜならそこには前より少し大人になって、エレンたちと同い年くらいになったAがいたのだから──────。

『リヴァイ兵長』

俺が聞きたかった声だった。