14話 ページ15
「二郎、三郎、A、サンキュな。お陰様で早く依頼に取り掛かれるぜ」
帰ってからいち兄に資料を渡すと、満足そうに頷いて私達を褒めてくれた。
私はほぼ付き添いって感じだけど、いち兄に褒められるとやっぱり嬉しい。
「へへ、兄ちゃんの役にたてて良かったよ」
「いち兄のお役にたてて光栄です」
「あぁ？三郎ォ、お前Aに頭ぶつけさせた癖に何が"お役にたてた"だ？」
「元々二郎が喧嘩を売ってきたから僕はそれを買ったまでさ。自分は関係ないフリするとか、開いた口が塞がらないよ」
「はぁ？んだと」
そしてじろ兄と三郎もお決まりの喧嘩。
でも心做しか、前より喧嘩する頻度が増えている気がする。
「おい、二郎、三郎。下らない痴話喧嘩は止めろよな。何回言ったら分かるんだよ」
「「ご、ごめんなさい･･･」」
「A。頭ぶつけたらしいけど、大丈夫か？」
「いち兄。う、うん。だいじょうぶ････」
そう言い終えた瞬間、視界がぐにゃりと曲がった。
地震、と思ったけどどうやら自分の視界が曲がっているだけの様だ。
そして、頭がガンガンとハンマーで叩かれた様に痛い。
「A？！」
いち兄が私が崩れ落ちるのを防ぐが、頭の痛みは増していくばかりだ。
更に、動悸も激しくなってきた。
「いち兄。僕が、部屋まで運びます」
「お、おう。三郎、頼んだ」
「さ、さぶろ･･･う」
三郎は無言で私の肩を抱えながら部屋まで歩いてくれた。
「う･･･っ」
座ると少し痛みは収まったが、外に居たときよりも何倍も痛い。
なんで、今こんな痛みが襲ってくるのか。
「A。大丈夫･･･じゃないか」
「うん。生憎、ね」
「･･･ごめん」
また、だけど今度ははっきりと、三郎は謝ってきた。
別に三郎が罪悪感を感じる必要は無いんだけど･･･。
「別に謝んなくていーよ」
「････ありがと」
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アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2021年4月8日 10時) (
レス) id: ba379c9f27 (このIDを非表示/違反報告)
十鞠 - 続きが楽しみです！！三郎君尊過ぎませんか、、？ちょっと、三郎君刺した奴狩ってきます。 (2019年8月8日 1時) (レス) id: fb05fdae18 (このIDを非表示/違反報告)
カヨ林檎(プロフ) - 水無月碧音さん» ご指摘ありがとうございます！恥ずかしい間違いをしてしまいました(-_-;)只今修正致しました。今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2019年5月25日 20時) (レス) id: d998e82556 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 設定の欄、二郎くんは17歳ですよ！^^;応援してます！ (2019年5月25日 16時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kayo3925/
作成日時：2019年5月23日 23時
