10話 ページ11
「色々と教えていただきありがとうございます」
いち兄が礼をするが、圭さんはまだなにか物足りない様子だった。
目を泳がせて、瞼を伏せている。
「・・・・どうしました?」
「・・・・臓器移植、って知ってますか」
突然、ポツリと話し出した圭さん。
臓器移植・・・・・・確か、臓器を他人の物と取り替える様な治療だった気がする。
それがどうしたんだろう。
「ゾウキイショク・・・どういう意味だァ?」
じろ兄は意味が分からなさそうに首を傾げている。三郎はそれを呆れながら見ている。
「臓器移植ってのは知ってますけど、それが何か・・・」
「実は、子供は生まれつき心臓が悪くて、臓器移植をしなければ助からない命なんです」
そういう依頼人の肩は小刻みに震えている。
顔色も悪い。
相当不安なんだろうな。
「しかし、なかなか心臓を提供してくださるという方が現れず、神宮寺先生にも探してもらったのですが見つからなくて、それが原因で逃げたしたのかと・・・・」
「臓器移植って、そう言うことか」
じろ兄もようやく分かったようだ。
「事情は分かりました。1週間以内には必ず、息子さんを見つけます」
「どうか、お願いします・・・・・」
圭さんは深くお辞儀をして、目にうっすら膜を張りながらそう答えた。
そして、じろ兄と三郎、私が考えることは同じだと思う。
――――自分に何か出来ることはないか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここでは寂雷先生は外科という設定です。
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アミ - この作品、すごく面白かったです!!更新頑張ってください! (2021年4月8日 10時) (レス) id: ba379c9f27 (このIDを非表示/違反報告)
十鞠 - 続きが楽しみです!!三郎君尊過ぎませんか、、?ちょっと、三郎君刺した奴狩ってきます。 (2019年8月8日 1時) (レス) id: fb05fdae18 (このIDを非表示/違反報告)
カヨ林檎(プロフ) - 水無月碧音さん» ご指摘ありがとうございます!恥ずかしい間違いをしてしまいました(-_-;)只今修正致しました。今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2019年5月25日 20時) (レス) id: d998e82556 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 設定の欄、二郎くんは17歳ですよ!^^;応援してます! (2019年5月25日 16時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚々 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kayo3925/
作成日時:2019年5月23日 23時