さんじゅし ページ48
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「ただいまぁぁああ!?」
「びっ、くりしたぁ・・・」
走ってる足音が聞こえてきたかと思えば、ドアノブがちゃがちゃされて、リシさんが勢いよく入ってきた。
一瞬 強盗かとビビり、勢いよく入ってきたリシさんの驚きに驚いた。
リシさんはリシさんで私が三角座りしてるなんて予想してなかったから驚いてるんだけど
「お留守番させてごめんね」
「かえってきたからゆるす」
そう言っておかえりのちゅーをすれば、ちゅーの嵐である。
嫌じゃない。全然welcome.
ただ際どいときがあるので、それにはドキドキする。
その後はお昼ご飯を食べ、寝室でスマホを見てろと締め出された。
珍しく雑に扱うな・・・と不思議に思いながらも隣にいるのが分かるように扉にもたれかかる。
・・・料理してる、のかな?
なんだろ、デートが上手くいって、私に会ってみるみたいな話になって家に来るとか?
・・・・・・やだなぁ
蹲りながら目を閉じた。
「ぅぁ…いてっ」
「大丈夫!?ずっともたれてたの!?」
急に支えがなくなったので後ろに倒れ込んでしまった。
・・・リシさんの向こう側に、なにかの飾り付けが見える。
え、シンガポールのお祝い事ですか?
「Aさーん、大丈夫ですかー?」
しゃがんで首を傾げながら問うリシさん・・・
「あざとかわいさ いとをかし」
「日本の...古文?」
博識リシさんに抱き上げられ、問題の部屋へ向きを変えた。
そこに広がってた飾り付けは──
「・・・わたしの、誕生日...?」
「今日はAと出会ってちょうど一年。
お誕生日には最適だろ?」
にっこにこのリシさん。
呆気にとられてる私を座らせて、目の前にラッピングされた小さな四角い箱を置いた。
「Happybirthday.」
「あ、あけていいの?」
「もちろん!」
ドキドキしながら開けると、しずく型ストーンだけが付いたシンプルなデザインの...ピアス?
さすがに早すぎない??
「カーネリアンっていうAの目と一緒の色の宝石を使ったイヤリング。
・・・大きくなった時につけてね」
頭を撫でながら寂しそうな顔で言うリシさん。
なんだ、その顔は。
つけれる歳になった時にはいないってか?ずっと一緒にいるから覚悟しとけ??
「リシ、つけて」
「・・・姫の仰せのままに」
わざわざイスから降りてつけてくれるリシさん。
挟むタイプらしく、「痛かったら言ってね」とぎこちなくつけてくれた。
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灰谷(プロフ) - どっかのちっちゃいバレー馬鹿は、笑いました!絶対あいつのことじゃんて言いながら読んでました! (2022年4月19日 20時) (レス) @page17 id: 6e2eb6e1af (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 二推しと映画が始まって離れ離れになる現実がつらすぎて涙出てきました。頼む……平和に……少しでも平和に終わってくれ…………。主人公と邂逅を果たすのも近いですね…………。これでもう1人の主人公と一緒になるルートだったらわっしょいです…………(此奴) (2021年8月19日 23時) (レス) id: 6c05b173a1 (このIDを非表示/違反報告)
はく(プロフ) - リシさあああああ((( まじ天使幼女。ギャグセンもある、、最高! (2021年8月18日 22時) (レス) id: 480d828c8e (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 私も前まではクローゼットの中に入って親から逃げてました、、、、、、リシさん優しすぎて泣きそうです((((もう泣いた (2021年8月11日 1時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年8月4日 15時