幼女になりたいと願ったが、重たい設定は望んでない【名探偵コナン】

tigabelas ページ31

『』表記はマレー語
.



『人格を受け継ぐ...？』

『はい。
別の人格と話していたときの感覚が今朝に何度も･･･』


Aがトイレへ行っている間に、心臓移植後に稀に起きる記憶転移が、解離性同一性障害でも起こった例があるのか今朝の話を混じえて聞いてみる。


『うーん･･･
これに関しては当事者である彼女にしか分かりませんが、別人格から教えてもらっていた、というのを鵜呑みにするのであれば無意識に真似ている可能性もあります。
子どもが覚える言葉は周りの人物に影響されますから』

『なるほど･･･』


姫の真似か･･･
そう考えると納得はいく。
でも雰囲気がなぁ･･･


「りし、とーれ おあった」

「よく出来ました。
失礼します、ありがとうございました」

「あがとーごじゃいした」

「はい。
またお話しようね」

「あい！」


かわいい。


今日は何をしようか街を歩きながら話していると声をかけられた。


『シェリリンさん』

『･･･迷子？』


Aを見ながら聞くシェリリンさん。
レイチェルさんにも話してるし良いか、と口を開こうとしたら、Aが不安そうに足にしがみついてきた。


「あ、すみません。
この子が不安がるので日本語で話します。
諸事情で預かっている子です。
ご挨拶できる？」

「A...です」

「こんにちは。
･･･大丈夫なの？」

「もちろん」


笑顔で答えるとため息をつかれた。
不安になる気持ちは分かるけれど、問題ないので安心してほしいところだ。


「じゃあまた(・・)」


そう強調してから去っていくシェリリンさん。
何か用があったのか？
いや、そんなことよりも今は足にいるひっつき虫だな･･･

どうしたのかしゃがんでから聞いてみる。
ちょっとだけほっぺを膨らませているのでつつくと怒られた。
出会った頃に比べてぷにぷにになったな･･･

しばらく待ってみても答えない。
だいたいは察してるけれど、レイチェルさんならまだしもシェリリンさんでも思うのか･･･


「さぁてと、僕の可愛いお姫様はどこにお出かけしたいですか？」


抱きかかえて問えば、下唇を突き出して眉間に皺を寄せられた。

まて、そんな表情どこで覚えてきた。
そして何が不満だったんだ！


「･･･ゆにば」

「どこで覚えた？？
いや、その前に英語を完璧に覚えないと楽しくないと思うよ」

「りしいるならいい」


そう言って抱きついてきた。
姫は何を覚えさせてるんだ...！！


可愛いので許す。

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