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『さあさあお立ち会い! お次の試合はマサバ海峡大橋にて行われるガチエリアやで!』
『アルファチーム側のメンバーの一人はなんと、S4のスカル率いるパープルチームを破ったマゼンタチームの一員、A選手!彼女のS+昇格も懸かっている、注目の一戦なのじゃー!』
スポナーから顔を出して、いつも通りに両チームのブキを確認する。味方は、スプラシューターコラボ、もみじシューター、N-ZAP85。敵は、スプラシューターコラボ、シャープマーカー、プロモデラーRG、LACT-450という編成であった。Aにとっては射程有利が3人、ミラーが一人。そしてA側の最長射程は彼女自身。Aがチームの攻守の要を担うことになりそうだ。
(スカルくんに少しでも追いつけるように。スカルくんと一緒にバトルするのに相応しいぐらい強くなるために)
Aは深呼吸しながら、スポナーに潜る。
『レディー……ゴー!!』
両チームが一斉にスポナーから飛び出し、エリアへと一直線に向かってゆく。Aは敵のボムを避けつつエリアの手前側を塗って、逃げ道を確保しながら少しずつスペシャルを溜めてゆく。
(マルミサは敵味方が4人揃っている時に撃ちたい。それまでは徹底的に生き残らないと……!)
敵の射程内に入らないようにしながら、スプリンクラーを壊し、ボムを避け、エリアを塗り返す。先にエリアを確保したのはA側だ。
(射程では勝てる相手だから、とにかく敵の射程から逃げていれば大丈夫なはず……!)
スペシャルゲージが溜まると、Aはすぐさまマルチミサイルを撃つ。そのまま追い討ちをかけるように敵を追いかけて壁際に追い詰め、すかさず駆けつけた味方がとどめを刺して難なくキルを取る。
(人数有利は作れた。後はエリアを見ながら、前線を押し上げていかないと!)
エリアを超えた先の狭い通路に、轟音とともに味方のトリプルトルネードが立ち込める。逃げ惑う敵を見てエリア左側の低地から回り込み、素早くインクの矢を放ってアシストを取る。
『エイッ!(アルファチーム、早くも2キル! 順調にカウントを進めているね!)』
前衛のシューター達はそのまま、奥の通路から来る敵を次々に阻止していく。Aもアシストを入れながら、エリアに飛んでくるボムの跡をひたすらに塗り返していた。残りカウントは早くも40に迫る。
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