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挑戦終了
LOSE LOSE LOSE
ウデマエキープ
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ナマコフォンの画面を乱暴に閉じて、滲む涙をぐっと堪える。今回も酷い負け方だった。スカルが聞いたらきっと鼻で笑われるに違いない。Aは早足でロッカールームを出て、ロビーを抜けていこうとする。
――バシュン!
射撃場からチャージャーの射撃音がする。音からしてリッターではない。誰かが練習しているのだろうか、と射撃場の方に目をやる。
「えっ……」
その光景を見て、Aは自然と足を止めていた。
……スカルと、ガールが並んでそこにいる。
あのガールはブルーチームのヘッドホンだろうか。どうやらスカルはヘッドホンの練習の面倒を見ているらしい。
(スカルくん……まあ、そりゃ、他のガールと仲良くすることだってあるよね。でも……)
同じチャージャー使いで、対戦経験も何度かある。何よりヘッドホンの所属するブルーチームは、彼の在り方そのものを大きく変えてくれた存在なんだと、Aは知っている。別におかしなことではない。けれど、Aの胸はほんの少しだけ痛む。
(そうだ、私もチャージャーが使えるようになれば、スカルくんにもっといろんな事、教えてもらえるかな)
ウデマエが上がるにつれ、ラクトでは勝てないと感じる場面も増えてきた。A帯に上がった辺りから、Aはバンカラマッチで様々な種類のブキを試すようになった。だがチャージャーには殆ど触れたことがない。この際思い切ってリッターでも使ってみようか。全ブキ中最長の射程を使いこなせたら、今よりももっと勝てるに違いない。物は試しと、Aはブキ屋に足を運んだ。
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