転校生は婚約者でした 【桃】

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『失礼します。』










具合が悪い人がいるかもしれないと小声でそう呟いて覗くと中途半端に閉まったカーテンが揺れていた。










『……桃澤くん？』









声を掛けるも反応無し。





よく聞くとスースーと寝息を立ててるのが聞こえる。










……確かイケメンの寝顔は可愛いって聞いたことがあるぞ？？？





いつも悪魔だけど顔はいいからもしかして……










そんな興味本意でカーテンをめくると少し制服を着崩して寝ている桃澤くんがいた。←色気増々なんだろうな……ｸﾞﾍﾍ(by作者)











寝ててもイケメンかよ！





でも……










『たしかにちょっと可愛いかも。』










そう呟いて癖のついた髪の毛に手を伸ばした。





想像通り猫の毛みたいにふわふわした髪の毛が私の手に絡みついた。










そういえば昔可愛がってた猫に似てるな……。










少し癒やしをもらっていると、突然腕を掴まれた。










さとみ「……何？」










『あ、起こしちゃった……？』










ごめん、と小さく謝り手を抜くと、桃澤くんは体を起こした。










さとみ「いや、横になってただけ。」










ってことは……可愛いって言ったのも聞こえてた？










欠伸する桃澤くんを横目にバレたかなと心の中の自分に問いかける。









さとみ「もちろん聞こえてた。」










『なっ、何で時々心読めるの!?』










神様、その能力与える人間違ってますよ。









とほほ…と空を見ていると










さとみ「なんこれ。うまっ。」










と、桃澤くんが言っているのが聞こえた。










『え……？





ってあー!!!それは！』










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