王神相搏つーその19 ページ44
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昼食が終わって、次はルドルフの皆の所へ顔を出す。
「あー、やっと来た!A〜ほらお手!」
「淳さん、わんわーん!」
俺に気づいた淳さんが手を出したので、俺そこに手をおいた。
それを見て、えらいえらいとクスクス笑う淳さん。
「ペットがきただーね!」
「あ、お兄さんの柳沢さん。わんわん。」
「俺は猫の方がいいだーね!」
「嫌です〜俺は犬がいいんです〜しかも、俺が猫だったら柳沢さんの命はないですよ。」
「ど、どうしてだーね!?」
「え、柳沢さんアヒルじゃないですか。」
「ぶっ!!!」
俺の言葉を聞いてとうとう淳さんは、クスクスじゃなくてゲラゲラ笑い出した。
「お、A来てたのか。」
「あ、お父さんお疲れ様です。」
「ねぇ父さん聞いてよ!!うちのペット凶暴だよ!!アヒル食われちゃうよ!!あはは!!」
「アヒルじゃないだーね!!」
「お父さん言うな。しっかし暑いなー…タオルくれー…」
額を拭いたお父さん、もとい赤澤さんにタオルを差し出す。
真夏の日差しに健康的な褐色の肌…赤澤さん、夏に映えますね。
「まだその家族ごっこ続いてたんですか…」
最後に来たのは少し顔を顰めた不二さんだった。
「末っ子の不二さん、お疲れ様ですタオルどうぞ。」
「末っ子…………てか、お前」
不二さんに言われてなんですか?と返す。
…不二さんはいつもこんな眉間にシワを寄せた顔をしているのだろうか、もしくは威嚇されているのだろうか…
「…俺のこと不二さんって呼んで、兄貴の事はなんて呼んでんだよ?」
「え?あー、そういえばお兄さんも不二さんって呼んでますね…紛らわしいので裕太さんってよんでももいいですか?」
「えっ、」
「へぇ、Aは弟君のこと比べないんだ」
「淳さん、弟って呼ばないでください!!」
淳さんの「弟君」呼びに噛み付く裕太さん。
なるほど、お兄さんもテニスやってるから比べられたくないみたいなあれかな。
「あ、コンプレックス的なあれですか?」
「そーそー。裕太のお兄さんはほら、天才って呼ばれてるから。
裕太も実は元々青学だったんだけど、余りにも「天才不二周助の弟」って言われるから、耐えきれなくなった所を観月が拾ってきたんだよ。」
「へぇー…」
「お前も、どうせ弟って目で俺を見てるんだろ。」
ふん、と年相応に拗ねた顔をした裕太さんは、俺からタオルをひったくった。
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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年4月30日 0時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ルドルフ組が可愛かったです! (2018年4月29日 22時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます!ルドルフの中だと淳が好きなので、かなり淳との会話が多くなってしまったかなと思います…!お気に召して貰えたならなによりです! (2018年4月29日 19時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフかわいかったです!家族設定面白い!ありがとうございました! (2018年4月29日 18時) (レス) id: 91bd124fa4 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 暁月さん» ご指摘ありがとうございます!訂正しました! (2018年4月29日 13時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木こりのコロポ | 作成日時:2018年4月14日 8時