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第弐拾弐話 小さくなれ ページ24

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「…………」



「(穴を掘ったのか…妹がモグラみたいになってしまった)」



それはそれは不満そうにこちらを見る禰豆子。
よほど陽に当たりたくないんだな…。


「ちょっと待ってろ」


2つの籠を、竹と藁を使って穴を埋める。
こういう作業は慣れているので、案外早く終わった。


できた籠を持って、洞窟の中に入る。



「これに入れるか?
昼間も先に進みたいんだ。俺が背負っていくから」


まずは陽が嫌そうな禰豆子に、籠に入るよう促す。
言葉を理解しているのかいないのか、何の反応も示さない。ただ、やっぱり不満そう。

すると兄ちゃんが、禰豆子の頭を撫でた。




『ね、ずこ…かご…はい、ぅ…』




籠を指差して、優しく話しかける。
すると禰豆子は、ずるっと穴から這い出て、籠に頭から突っ込んだ。



「…はみ出るな……」



禰豆子の身体は、だいぶ籠からはみ出た。
頭から肘くらいしか入れていない。



「(禰豆子も大きくなったなあ。
この前まで、六太より小さかったのに…)」



なんて感慨にふけっていたら、あることを思い出した。
崖から落ちて、俺に覆い被さってきたとき。
あの時、禰豆子の身体はとても大きくなった。



「禰豆子。お前、大人の女の人くらいに大きくなっただろう。あれと逆に小さくなれないか?」


絶対になれると確信して、小さくなれ…と呪文のように唱えながら、禰豆子の背中をポンポン叩く。


すると、禰豆子はぐぐっと身体を持ち上げた。
籠の中で逆さまになるようにして、足をばたつかせる。
籠がぐらぐら揺れて倒れそうだったので、籠の淵を押さえた。


「おぉっ!」


禰豆子は籠の中で身体の向きを変えて、三角座りの体勢で座った。全身、すっぽりと入っている。



「えらいえらい。いい子だ禰豆子、凄いぞ」



褒めながら頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細めた。




さて、お次は兄ちゃんなのだが…






「う〜〜ん…籠がこれより小さいんだよな…」



禰豆子の入った籠より一回り小さい籠。
こっちに禰豆子を入れた方が良かったんじゃないかと気づいたのは、禰豆子が身体の向きを変えた後である。



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第弐拾参話 より小さく→←第弐拾壱話 頭の固い



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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月16日 14時

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