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第弐拾参話 より小さく ページ25

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当然のことだが、兄ちゃんは禰豆子より身体が大きい。

俺よりも約二寸大きい兄ちゃんに、この籠に入れというのは酷ではないだろうか…禰豆子みたいに、身体の大きさが変わるかわからないし…



「えっと…兄ちゃん、小さくなれる…?」



じっと籠を見つめる兄ちゃんに声をかけると、兄ちゃんはすっと視線をこちらに移した。

赤い目に見つめられて、少し後ずさる。
兄ちゃんの目は真っ黒だったんだ。これは慣れる気が全くしない…



『………………』



兄ちゃんはまた視線を戻した。それにつられて、俺と禰豆子も籠を見る。
兄ちゃんと俺、そして禰豆子の視線が注がれる籠。
籠の気持ちはどんなだろう。




『……よっ』



突然兄ちゃんが行動を起こした。
禰豆子のように……というか本当に同じような体勢で頭から突っ込み、足をばたつかせた。

そして回転。

禰豆子のより小さい籠に、兄ちゃんは籠の高さが余るくらい小さくなって入った。



「お、おおお…!!」



籠に入ることができたのも凄いと思ったのだが、それ以上に、兄ちゃんが小さくなったことに感動した。
身体の大きさと前髪の形が同じだから、六太にそっくりである。異常なまでに似ている。


自慢げな顔でこちらを見上げる兄ちゃんに、思わず笑みがこぼれる。
兄ちゃんが、弟になったみたいだ。



「よし、出発しよう。
風呂敷で包むからね」



籠を白い風呂敷で包む。これで、陽の光が入ってくることはなくなっただろう。

まず、大きい禰豆子の籠を背負い、その籠にくっつけるようにして、兄ちゃんの方の籠を背負った。
背負ってみて驚いたけど、2人ともびっくりするくらい軽い。これなら全く負担がかからない。






洞窟を出て、しばらく歩く。
狭霧山の場所がわからないので、人に聞きながら。


日が暮れてきた頃、親子に道を聞いた。



「狭霧山に行くならあの山は越えなきゃならないけど……もう日が暮れるのに、そんな大荷物背負っていくのかい?危ないよ」


心配そうな顔をした母親に頭を下げる。


礼を言って歩き出すと、「ほんとに人が行方知れずになったりしてるからね!迷わないようにね!!」と声が聞こえたので、振り返って手を振った。


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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月16日 14時

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