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第弐拾話(+ご挨拶) 耳飾り ページ22

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死んでしまった家族のみんなを、家の隣に土を掘って埋葬した。
土を掘るのは大変だったけれど、みんなは絶対に埋葬していきたかったから、そう思えば苦ではなかった。


横たわった5人の前に膝をついて、手を合わせる。
心の中には色んな思いがぐるぐるしていた。


兄ちゃんは俺の隣で、同じように膝をついて手を合わせている。
禰豆子は、どこか虚空を見つめてぼうっとしていた。



「ありがとう、兄ちゃん」



立ち上がってそう言うと、兄ちゃんは首を横に振った。当然だ、という顔をして。

鬼になってもこういう表情はあまり変わってないなと思っていると、兄ちゃんがこちらに手を伸ばした。


「?兄ちゃん…どうし……」




パチン。





耳のすぐそばで音がして、言葉が止まる。

兄ちゃんが手を引き、うん、と頷いた。



なんだろうと思って耳に手をやると、硬く平たいものが耳についていた。



花札のような耳飾り。




「っ…兄ちゃん…!!!」



俺の家が、絶対に受け継がなければならないもののひとつ。
兄ちゃんは長男だったから、当然、譲り受けたのも兄ちゃんだった。

でも、その行動は、『もう自分にはその資格がない』ことを意味するのに十分で。





『たん、じろ…にぁ、てる…よ…』

「兄ちゃん…!!」





嬉しそうにはにかんだ兄ちゃん。
それは、俺を炭売りに送り出したときの顔と重なって見えた。


「兄ちゃん、俺、俺頑張るから。絶対絶対、倒すから。この耳飾りも、絶対、もっともっと見合うようになるから!だから…

だから、行こう」


『…うん』



大きく頷いた兄ちゃんと、こちらを見ていた禰豆子の手を握って、走り出した。









***************

仍です。
区切りが良かったので、ご挨拶をさせていただきます。

まず、ここまで読んでくださって有難うございます。書き始めて1日で総合2位・お気に入り800人突破・お気に入り作者ランクイン……なんだこれ(なんだこれ)
意味わかんないなって思いながら、もうずっと感謝しております。

あとですね、皆さま気づいておりますか?ここまで書いてきましたが、原作ではまだ1話なんですよ?やばくないですか?なんででしょうね。


本当に皆さま有難うございます。皆さまのおかげで成り立っている小説です。これからもよろしくお願いいたします。



最後に一言。


宇髄天元が推しです。

第弐拾壱話 頭の固い→←第拾玖話 泣くな



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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月16日 14時

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