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第拾肆話 何か違う ページ16

(冨岡義勇side)




倒れ込んだ少年を呆然と見ていると、抑えていた力が弱まってしまったらしく、鬼が暴れ俺は蹴飛ばされた。

咄嗟に受け身を取り、雪を滑りながら下がる。

その隙に、鬼は少年に近づく。



「(しまった、喰われる!!)」


鬼の手が頭に触れ______





___禰豆子は、


___禰豆子は違うんだ、人を喰ったりしない







鬼は、少年を庇うように立った。

足を曝け出し、裸足で雪を踏んで、白い息を吐きながら。


昔、少年と同じようなことを言って喰われた奴がいた。
"飢餓状態"になっている鬼は親でも兄弟でも殺して喰べる。栄養価が高いからだ。今までそういう場面を山ほど見てきた。


この娘は重度の飢餓状態だ。怪我を負わされ、更に鬼に変化している。力をかなり消費しているはずだ。
一刻も早く、人の血肉を喰らいたかっただろうに。


少年を守る動作、俺に対する威嚇。

こいつらは、何か違うかもしれない。


俺はそう感じ、刀を鞘に納め、娘の首に手刀を打ち込んだ。



「………………」



娘は倒れた。
その身体を少年のとなりに運ぼうと屈む。


((…ザッ、ザク



「!!」

すると、後ろから足音が聞こえてきた為、すぐに体勢を戻した。

音のした方向を向くと、人影がゆっくりとこちらに向かってきていた。


念のため刀に手をかけ、目を凝らす。


木の陰から現れたのは、濃い青の市松模様の羽織を着、耳には花札のような耳飾りをつけ、赤い髪を持つ鬼だった。


『…………』


ばち、と目が合う。
ぼうっとこちらを見る赤い目。



「…お前は、」



身構えながら聞こうとすると、その視線は俺の後方へ移動した。
またゆっくりと移動をし始める。俺には目もくれず、俺を避けて歩く。

鬼の娘の元で膝をつき、手を伸ばす。


「待て!触れるな!!」


俺の言葉は聞かず、先程のように頭に手が触れた。



.

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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月16日 14時

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