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第拾参話 匂い ページ15

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禰豆子に刀が突き刺さったことで、俺の身体は弾かれたように動いた。




近くにあった石を投げた。



さっきまで動かなかった身体が動いて、走り、石を投げた。


きっと、この人に勝つことはできない。


単純な力も精神力も、この人には完全に劣っている。




それがわかったから、木の陰に隠れる直前に石を投げ、隠れた後斧を上に投げた。


俺は斬られるかもしれない。


でも、禰豆子は守ることができる。




振りかぶった体制で手元を隠し、死ぬ覚悟で向かっていった。



「っ、が…!!!」




途端、激しい痛みが背中を襲った。


立っていられない。意識を保っていられない。
雪の中に倒れ込んだ。


どうか斧が当たればと、そのことで頭がいっぱいになった瞬間、







「(…あ、れ……?)」







嗅いだことのある匂いがした。


優しくて暖かい、俺の大好きな匂い。


血の匂いが混じっているけれど、それでもわかる。その匂いは、こちらに近づいてきている。


幻かもしれないと思った。意識が朦朧としていたから、その時は絶対に、ありえないと思っていたんだ。




「…に…ちゃ、ん…?」



絞り出すように呟いて、俺は意識を飛ばした。

第拾肆話 何か違う→←第拾弐話 怒れ



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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月16日 14時

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