第155話 ページ7
「いいえ、いいえ！確かにそれもあるけれど！Sansじゃなきゃ、私を呼べなかった！貴方が、Miraに声をかければ応えてくれる！」
Thirdは呆れたようにため息を零すかと思ったが、その顔は神妙で、答えを出せずにいた。その額には汗が滲んでいる。
「大丈夫か？顔色が悪いように見えるが。」
＊……平気。わかった。できる限りの事は手伝う。
「ほんと！？よかった！」
FriskはPokerの手を取り、喜んでいる。Pokerは戸惑いつつも、久しぶりの触れ合いにPokerはドギマギしながらも、嬉しそうにFriskと向き合っている。DreamとThirdは静かにその様子を見守る。CharaはThirdの方に近づき、Pokerたちにバレないよう小さな声で話す。
「お前、大丈夫か？」
＊……あはっ、私は元々死んでるんだってば、大丈夫に決まってるでしょ。
「……強情な奴。お前を大切に思ってるやつだっているんだろ？無理はするなよ。」
「だからもう死んでる。」と口にする前に、CharaはFriskたちの元へ行ってしまった。Thirdは短く溜息をつき、自分の手を見た。元々体のない、意識だけの状態。透き通っている体が、更に透き通っていたのだ。
＊……ははっ、LOVEのない私なんて、こんなもんか。なるべく、戦いたくないけど。
帰りを待ってるんだ。一緒に冥界へ行こうって約束してるんだ。自分が地獄で、Mareは天国へ行くのだろう。行けたらいいな。行けずに消えるなんて真っ平だ。
＊……消えるぐらいなら、地獄がいいんだってば。
泣いてしまいそうになるのを堪えながら、拳を握る。死んでいるのに、こんなことを望むのはおかしいだろうか？望むことすら許されない自分に、死に先を選べるのだろうか。
＊
FATALEの住人達に見送られ、WILLETALEに訪れる。Frisk、Chara、Pokerに、Dream、Thirdの五人で。転びそうになるFriskの手をとり、Pokerは改めて世界を見渡した。何も変わっていないのに、何かが足りないような、そんな感じがするのだ。
「Third、Miraが何処にいるか、正確な位置はわかる？」
Dreamは自分には見えないThirdに声をかける。勿論、返答はFriskたちが訳してDreamに伝えていた。彼女の答えはNoだった。狭間と言っても迷宮のように入り組んでいるため、探すのは困難だ。
＊一番手っ取り早いのは、彼女が消えた場所、思い出の場所に行ってみるのがいいかもね。狭間への入口は限られているし。
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あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！励みになります！！ (2022年5月26日 23時) (
レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します！あゆささんの作品本当に面白いです！とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆさ | 作成日時：2022年4月13日 21時
