第190話 ページ42
「私も、だよ。Sans。私も、間違えたんだ。でも、君が許してくれた。だから、私も君を許すよ。それでも辛いなら一緒に沢山の人を笑顔にしよう。」
だって、それが君の夢でしょ？その問いで吹っ切れた。勿論、この気持ちをなくす訳では無い。Pokerはその気持ちを引きずったまま、前へ進むのだ。揺らぐことの無い真っ直ぐな目で、Inkを見据える。
「Ink、僕は誓う。お前みたいになるよ。やり方は違えど、僕は、もう一つ、やりたいことを見つけたんだ。」
「うん、僕、応援してるよ。」
Inkに手を振り、PokerとMuseは自分たちの世界へと帰る。先に戻っていたCharaと合流し、モンスターたちを集めるようにMuseこと、FriskはCharaにお願いをする。玉座の奥にある。バリアの前に訪れる。モンスターたちも、その前に集まり、ザワついていた。
「……ふぅ……。」
重苦しく息を吐く。冷や汗が滲む。目の前にあるバリアを前に震えが止まらない。いや、大丈夫、大丈夫だ。私は答えを得た。力の使い方を思い出した。
「大丈夫だ。僕もついてる。」
恋しいあの人が手を握る。
「Frisk、お前なら出来るよ。」
天使だった頃の兄に背を押される。
「天使様！頑張って！」
「応援しております！」
「我々も協力致します！」
「信じています！」
モンスターたちの声がどんどん大きくなっていく。声が大きくなるにつれて、彼女の魔力も高まっていく。天使とは、神と同じく、誰かに存在を認められなければ、そこにいると証明されなければ力をうまく扱えない。
なぜ、そんな簡単なことに今まで気付けなかったのか。みなは不安だったのだ。怖かったのだ。誰でもいいから縋り付きたかったのだ。誰でもいいから、天使でなくてもいいから、希望が欲しかったのだ。
でも今は違う。そこに立つものが天使だと信じられる。いいや、違う。そうじゃない。Friskだからこそ信じているのだ。優しい彼女を、愛おしい彼女を、大切な友達を。
Friskはバリアに手を伸ばした。自分の魔力を最大まで引き出す。そして、彼女らしからぬ、大声が響く。
「みんなと、ここを出るの！！！！！！さっさと壊れろ！！！！！」
パリーン！！！！と大きな音ともにバリアはガラスのよう割れ、砕け散った。周りは呆然としてバリアがあった場所を見る。それはFriskも同じで、目を丸くして固まっていた。
「…………壊れた？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！励みになります！！ (2022年5月26日 23時) (
レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します！あゆささんの作品本当に面白いです！とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆさ | 作成日時：2022年4月13日 21時
