第177話 ページ29
Inkが近づいてくると、すぐ近くからグリッチの扉が現れる。そこから出てきたのはWilleだった。
「！Wille 。」
「なんだ、君も来たの？」
Miraは一緒ではないらしい。記憶が曖昧になっていたし、仕方ないのだろうが、Willeが彼女を置いてくるのが考えられなかった。そんな奇怪な行動をしたWilleを見ていると、彼の機嫌は悪くなった。
「悪いか？」
「ううん、意外だったからね。」
「それはこっちの台詞だ。Inkの方があいつと関わりたくないだろう。消えたと思ってた相手をまた相手するなんて、随分と守護者様は暇なんだな？」
Inkの方に敵意はないが、何故か、バチバチと火花が散っているように見えた。Pokerは呆れたように二人を見るが、それに気付いたWilleが更に不機嫌そうにPokerを睨みつけるのだ。
「え、えっと、それくらいにしない？目的はみんな、同じなんだよね？ここは、穏便に行こうよ。」
Museが仲介に入る。どちらかというと、Willeに非があるように思うのだが。だが彼は悪びれる様子もなく、辺りを歩き始める。Miraがいないと本当に自由な奴だな。
「＿＿ここだ。」
暫くしてWilleは立ち止まり、何も無い場所をノックする。コンコン、と音が響いて、ドアが現れた。彼以外の皆が目を丸くして扉とWilleをチラチラと見る。
「なんだ、鬱陶しい。」
「え、えっと……あっさり、見つけちゃったね。」
「なんでわかったんだよ？」
「？ Miraが何処にいるかなんてそんなのわかるだろ。」
「「「(そんな無茶苦茶な。)」」」
こいつの愛重すぎじゃないか？とか、もしかして、本当は恋人じゃなくてストーカーなんじゃないかと疑いたくなるくらいだった。Inkは慣れているため、流しているが、PokerとMuseは少し引き気味だった。
「じゃあ、行こうか。」
「あ、ど、どうする？帰り道わかんなくなっちゃわない？誰か、残った方が……。」
「平気だ。ほかの扉を見つければいい。」
そう言ってWilleは考え無しに入っていく。呆れたようにInkがその後を追いかける。PokerとMuseは困惑しながらも急いであとを追いかけるのだった。
道中、InkがWilleにちょっかいをかける。というと聞こえが悪いので、会話をしようとしてるのだが、Willeは完全に無視してる。Pokerの隣を歩くMuseはクスッと笑って、Pokerに話しかけた。
「Willeって冷静に見えて、意外と真っ直ぐだよね。」
「……そうだな。」
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あゆさ(プロフ) - leiさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！励みになります！！ (2022年5月26日 23時) (
レス) id: aa986c6595 (このIDを非表示/違反報告)
lei(プロフ) - 初コメ失礼します！あゆささんの作品本当に面白いです！とても応援しています!(^^)! (2022年5月26日 17時) (レス) id: 005bcc4d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆさ | 作成日時：2022年4月13日 21時
