第41話 ページ43
彼は目を輝かせて頷いた。
演じる場面はseason1の最後。
インクが何故こんなことをしたのか
理由を話した後、もしもの私の台詞。
「君のこと信じてたのに。でもどこか
納得してる自分がいるのに驚いてるよ。」
嘲笑いながら私は彼に近づく。
インクは目を見開いて私の表情を見る。
彼の瞳は揺らぎ、恐怖さえ感じてるようにも見える。
「君は私を裏切った。私の大切な人を傷つけた。
それがどういうことか、わからないわけないよね？」
私は黒いナイフを手に取り、インクに突き付ける。
「君はもう、私の友達じゃない。君はただの傍観者。
並行世界なんていくらでもある？
退屈したら戻してあげる？
ふざけないで！私の世界は、居場所は一つだけ！！
それを勝手に壊すだなんて許せない！！！
お前みたいな、愚者はーーーー
その体が無くなるまでズタズタに刻んであげる！」
演技をやめ、ナイフをしまうと
呆然としていたインクが急に泣き出した。
びっくりした私は固まっていると
インクが必死にすがりついてきた。
「ごめん！ごめんなさい！もう二度と
言わないから！！今の台詞取り消してぇぇ！」
「ぷっあははは！！インクってば効果抜群だね！！
そう思わない？ナイトメア！……？ナイトメア？」
「……タチが悪いな。」
インクを慰めながらも
私は台詞を直すことはしなかった。
といってもUndervereseの物語は続く。
これから先、インクがどうなるのか
気になるところではある。
彼はきっと自分では気付いていないだけで
クロスのことを大事な友達だと思っている。
それがきっかけになってくれれば
インクは変わってくれるかもしれない。
なんて、予想した続きなんだけど。
……さっきの台詞を変えるならば
"それでも私はインクを信じてる。"だろうか。
大切な人を傷つけられて
私はその台詞を言えるだろうか。
ーおまけー
「A、インクを泣かせたって聞いたけど。」
「先輩、それは誤解です。」
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インクのことを見る度、心が痛くなる作者です。
ああ、やめて、君は、守護者なんだ。わかってる。
ソウルレスだから、何かを感じたいから、忘れられたくないから、そんなことするんだよね？大丈夫だよ！憶えてるから！！だから！インクのこと信頼してるみんなを裏切らないで！友達のままでいて！！
以上、作者の叫びでした()
この心の痛みをどうすればいいの！！？(知るか)
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作者名：あゆさ | 作成日時：2020年12月2日 20時
