【WILLETALE】 (ページ4)

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第4話ページ4

あ、忘れてた。

そろそろ行かないと。

「近道でもするか？」

「え？いいの？……いやダメ。
能力は無闇に使っちゃダメ。私は歩きで行くから。」

「なら、オイラもついて行くよ。どうせ暇だしな。」

え？珍しい……。

いつもなら家で昼寝とかしてるのに。

「まあ、いいけど。」

私の隣を歩くサンズ。

当たり前のようになってるけど

これはこれですごく気恥ずかしい。

「さっきの話だが、アンタもあまり能力を使うなよ？
アンタの場合、手加減がわからんだろ？
もし殺したらどうするんだ？」

……そんなことしないよ。

目の前で血を流さられるなんて

そんなの吐き気がするし。

そもそも、そんな勇気など微塵もない。

さっき使おうとしたのは

パピルスがよく使う骨を真似しようとしただけだ。

「heh、言い訳するなよ。」

「わかったよ。私だって別に使いたくて
使うわけじゃない。自分の身を守る為だけだ。」

【COPY】という能力は

その名の通り、物や技をコピーすることが出来る。

【RESET】や【SAVE】などは使えない。

そして能力を使う場合

攻撃力の高いものは体への負担が大きい。

しばらく身動きが取れなくなる。

麻痺のようなものだ。

【GIVE】には特にリスクはない。何かを与える力。

感情や、私が見た記憶を見せることも出来る。

例外ではソウルを貸すことだって出来る。

その例外はアズリエルぐらいだ。

【COPY】でソウルを作り出して

【GIVE】で彼にソウルを与えた。

この話を知ってるのはサンズとフリスク

キャラ、そしてアズリエルくらい。

他の皆には真似ができる魔法だと誤魔化している。

地上に出てからは戦うことなどないので

身を守るために使う程度。

【GIVE】なんて特に意味が無い。

この能力を使うぐらいならちゃんと口で伝える。

サンズと話しながら歩いていたら

あっという間に次の目的地に着いた。

「ここまでありがとう、サンズ。」

「ん？いや、別にいいさ。Aと
一緒に居たかっただけだからな。」

その台詞を聞いて思わず頬が熱くなる。

彼からしたら友達としての意味なんだろうけど

そう言われると期待してしまうからだ。

「そうそう、今夜グリルビーズに行こうぜ？」

「新店の？」

「ああ、仕事終わったら来いよ。じゃあな。」

言いたいことを言い、そのまま行ってしまった。