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第29話 ページ29

ヒントも何も無いので


もしかしたら他の場所に


手がかりがあるかもしれないと


キャラの提案で別の道を探した


すると、不思議な像が雨で濡れている


「……濡れちゃって可哀想だね」


「さっきあっちに傘があったからとってくるね」


キャラはそういうと小走りで取りに向かった


その間、僕はその像の周りを調べる


キラリと何かが光った


黒い欠片……ソウルの欠片だった


僕はキャラが戻ってくる前にその欠片を急いで拾った


*714106


ーーーーーー!!!!


あれ?これって……だれかの、記憶?


"人の心がわからない。だから、私ね、怖いの"


"大丈夫だ。俺はお前の友達だから
何も心配はいらない"


"ごめん。それでも私、信じることが出来ないの"


ジリっと焦げるような痛み


これは、このソウルの記憶、かなしい記憶


頬を伝う雫で意識が戻ってきた


「奥に傘があったよ!」


キャラの声が聞こえて僕は急いでソウルをしまった


涙を拭いて、キャラの方を向く


「ほんと?じゃあ、像に差してあげよう」


「……何かあった?すごく悲しそうだけど」


「ううん、ただこの像を見てちょっと」


「そっか。ならはやく差してあげないとね」


そう言ってキャラは赤い傘を像の頭に差してあげた


すると、オルゴールが音色を奏で始めた


僕とキャラは目を見開いて像を見る


「……なんて、綺麗な音」


キャラは思わずそう口に出していた


僕もこの音に聴き入ってしまっていた


すると、壁に何やら文字のようなものが浮かび上がる


ピアノの部屋にもあったものだ


どうやらこの順番に引けばドアが開くようだ


「やってみようか」


「うん」


ピアノの部屋へと戻る


浮かび上がっていた文字を思い出しながら


先程の音色を奏でる


奥の方でドアが開いたようだ


行ってみようと、心を踊らせながら


中へ入ると、赤い宝玉が祀られていた


「拾ってみる?」


拾おうと思ったが犬でいっぱいだった


いつの間に……僕は犬を持ち上げて


地面に置いてあげた、すると


起き上がり宝玉を吸い込んで行ってしまった


あまりにもすんなりとした行為だったので


呆然と僕らは突っ立っていたのだが


急に笑いが込み上げてきて、二人で吹き出した


「す、すいこんだ、犬が宝玉
吸い込んじゃった!」


「ちょ、連呼やめて、ふふっ」


お互いなんてことないことで笑う


きっと今まで緊張していた分のもあるだろう


笑い終わったあと僕らは部屋を後にした

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あゆさ(プロフ) - アルドールさん» わあ!とても嬉しいです!結構な量があるので一気読みしてくださって本当に嬉しいです!よかったら完結まで見届けてください!! (2021年4月5日 21時) (レス) id: 0c9cd9af7d (このIDを非表示/違反報告)
アルドール(プロフ) - 初めまして!Undertale経由でこの作品を見ました!とても凝っていて、一気に読んでしまうぐらい凄く楽しく読ませてもらいました!!これからも更新頑張ってください!!(*´ `*) (2021年4月5日 20時) (レス) id: f19fae88e7 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます!毎回楽しみにして頂いてるようで嬉しいです! (2020年10月19日 23時) (レス) id: 7dea6cedb8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 今日も面白かったです!(^_^)/フリキャが一緒にいるのがめっちゃ好き…キャラはちょっと違うけど、この設定もほんとに好きです!(*^^) (2020年10月19日 22時) (レス) id: 74d9f2f81e (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆうさん» マイブームになってしまいまして(´>∀<`)ゝ))エヘヘ他の作品がかけてない状態ですね()書き溜めてるので毎日更新出来てます (2020年10月13日 22時) (レス) id: 7dea6cedb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あゆさ | 作成日時:2020年9月18日 21時

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