【UNDERTALE】決意と意志と奇跡

第25話 ページ25

フラウィが戻ってきた


彼は言いにくそうにこちらを見る


なんだ、はっきりと言え、と脅す


「Aはキャラを名乗ってた
君のデータも持ってたよ
そして、彼女には体があったんだよ」


ーーーーそんな、はずは


だって彼女の体はいま私のモノに


私が本来の物語から外れているから？


私という存在の代わりに


当てはめられた役割がある、のかな


私がいなくなったせいで何かが崩れている


その崩れをこの世界が修正したんだ


ソウルだけの存在のAに


"キャラ"という名を与え、体を与えた？


それだけではない気がする


もしかして、Aのソウルが


何か、【SAVE】や【RESET】のような


能力を持ってる可能性が？


「キャラ、僕はあいつが怖い
何もかもバグだらけだ。このままじゃ
あいつの好きなようにされちゃうよ」


「……私を拒んだんだよ、彼女は
そんなことするわけないと思うけど」


EXPによって狂ってしまった、か


その可能性は存在する


どちらにせよ、私は負けない


体があるならそれはそれで構わない


また奪ってしまえばいい


私のモノにしてしまえばいい


「絶対に、"A"になるんだ。そうすれば……
憎い人間(あいつら)を殺せるんだから」


＊


サンズから聞かされたエコーフラワーの話


その正体を僕は知っている


本当のことを打ち明けてしまうと


心配が膨らんでしまうから


僕は黙っていることにした


「あーあと、ひとつ頼みたいことがあるんだ」


黒い欠片を触りたいと彼は言った


どうして？と聞くと


解読出来るかもしれないから、だそうだ


それを聞いて急いで黒い欠片を取り出す


そのせいで一つだけ落としそうになった


サンズはそれをなんなくキャッチした


＊026。2490223。


ちびっ子が固まってしまったオイラを見て


心配そうにこちらを覗き込む


「……あー、大丈夫だ」


この数字だと


"空っぽだ。私には何も残らない"


？ どういうことだ？


この黒い欠片、全て集めたら


この言葉の意味がわかるんだろうか？


「サンズ？」


「これだけじゃ、わからんな
もう一つ、触らせてくれ」


交換する形でもうひとつの欠片に触れる


＊629943、62994114。


わお……長いな。あー……私を、探して？


"私を探して、欠片を探して"


「ど、どう？何かわかった？」


欠片の数は分かるずじまいか


ただ欠片を集めるのは


このソウルにとって正解らしいな

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