第九十五話 ページ45
辺りはすっかり暗くなっているから
戦闘をしても問題ないが
その前に……話をしなきゃ
『私達はただ約束をしたからここに来ただけだよ』
「……嘘の臭いはないがアタシはここを通さないと
決めている。覚悟するがいい」
「ダメだ、マスター。聞く耳を持たない」
……戦うしかない、のか
それでもこの場所はダメだ
人に見られるかもしれないし
被害が出たら大変だ
『アサシン、一回撤退』
ジキルは私を抱えて移動する
バーサーカーはそれを追ってくる
「どこまで行く？」
『……あの公園！あそこに降りよう』
私を地に下ろしたあと
追ってきたバーサーカーと再び対峙する
「生きて返さぬ。あの場所を知ってる以上
死ぬがいい……ご主人の為に！」
ーーーそれじゃあマスターがいると
教えているも同然なんだけど
『危なくなったら、宝具使うんだよ！』
「…………」
ゆっくりと近づく二人
どちらからともなく攻撃を開始する
ジキルはナイフを素早く使い相手に攻撃する
右から流して、左へ
不意をついて後ろを狙うが防がれる
ジキルはナイフを身軽に扱う
まるで羽のように軽いのではないか
そんな錯覚を覚えさせるほど
だがやはり打撃力は相手の方が上だ
「くそっ……飲むしか、ないのか……」
手に持った霊薬に目をやるが
ジキルはそれを躊躇っている
ーーーやっぱり受け入れることは難しい
ジキルには彼と解り合うよりも戦う方が
性に合うのかもしれない
バーサーカーは何かを察知したのか
ジキルから間合いをとる
「これ以上はっ……マスターごと！
トドメといこう！
陰気後宮を満たし みな正体を見失う
ここは午睡の楽園、彼は誰時
誰そ彼の狭間なりーーー！
『
ーーーえ？
一瞬の出来事で何が起きたのかわからない
ただ……"ギリギリ"助かった
そんな安堵感を覚えたのだ
私はハイドに抱えられている
いつの間に霊薬を飲んだのだろう
というか前はもっと雑だったのに、なんか優しい？
と、そんなことを気にしてる場合じゃない
バーサーカーはどこに？
「あそこだよ。宝具の反動で動けなくなってるな」
膝をついたまま動こうとしない
いや、ハイドの言う通り
動きたくても動けないのだ
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まな★★(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！そのように思って頂けて嬉しいです！ (2019年4月4日 12時) (
レス) id: 5821fa07da (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 橋さんの心の在り方に感動しました。私もこのように在りたいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年2月21日 10時
