【殺戮の天使】僕は殺人鬼ー化け物ーです (ページ39)

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全部まとめて愛してるページ39

「Aじゃないの？」

『私はAだよ。本来の意識の持ち主』

は？なんだそれ

意味がわかんねぇ

あいつは可笑しそうに笑うと

『レイチェルはレイチェル、ザックはザックなら
僕は私で、私は僕ってことだよ』

意味わかんねぇことばっか

言ってんじゃねぇ！！！

俺は鎌を持ってそいつに切りかかる

赤い傘でそれを防ぐ

それと同時に鎖骨に鱗が見えた

「！」

『もうやっとわかってくれた？』

「……その体はAのだろうが……神様とやらよ」

そう言うとそいつはむくれる

『もう！違うってば！僕でもないし！
ハダでもないの！！』

つまり三人目ってことか？

あいつ自分の中で何人いやがんだよ

めんどくせぇな

「……二重人格者」

『……正解だけど。レイチェル・ガードナー
君には答えを求めてないんだ
っていうかさっさと死ね』

Aは赤い傘を剣に変え

レイチェルに斬りかかる

俺はすぐさま鎌で応戦した

こいつを殺すのは俺だ

『ねぇ、ザック。私、貴方を愛してるのよ』

「はぁ！？」

剣を弾き返すと

彼女は身を翻して着地する

嬉しそうに微笑んでこちらを見る

『ねぇ、ザック。私、こう見えて一途なのよ
だから、レイチェルなんてやめて私の事だけ見てよ』

Aはこちらの答えを待っている

レイは不安そうにこちらを見上げる

大丈夫だ、と言って俺はあいつ向かい合う

「はっ！そんなのお断りだ！愛してるだなんて
気持ちわりぃ事言ってんじゃねぇ！」

『……そう、残念。なら、私が最期まで
愛してあげる。その首も、胴体も、下半身も
足も……全部ひとつずつ、愛してあげる』

そう言って今度は俺に斬りかかる

俺は必死にそれを防ぐ

なんだこいつ！素早い！！

『あははは！！！！すごい！すごい！！
こんなに必死に抗うなんて可愛いわね！！！』

くそ、こいつさっきから

気持ちわりぃ事ばっかいいやがって！！

Aの身体じゃなきゃ殺してるっつーの！！

ーーーーーは？俺、何考えて

「ザック！後ろ！！」

いつの間にか目の前から消えたあいつは

背後に回っていた

くそ、間に合わない！！！

『まずは腕一本！』
【やめて！！！！】

一瞬動きが止まったのを見逃さず

俺はすかさず脇腹に蹴りを入れた

吹き飛ばされたアイツだが

すぐに体勢を立て直す

『っ……あぁ！！うざい！うざい！！
うざい！！！僕は黙ってろよ！！！！』