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呆気にとられていた俺の目の前で、激しい攻防戦が繰り広げられる。
なにか、俺にもなにかできないかと、そう思った瞬間、
ドォォォンッッ!!!
「っけい!!」
ドサッ………
奴の攻撃を受け、慧はその場に倒れ込んだ。
俺が咄嗟に駆け寄ろうとした瞬間、
ガツッ…!!
「っくぁ……、」
足元に倒れた慧の首を掴み、奴は、そのまま宙に持ち上げていく。
『お前のような弱者を使いに出すとは、オリオンの王も落ちぶれたものだ。』
「っぅ…、ぁ…、」
ギリギリ、と慧の首を絞める力が強くなる音がする……
ドクン…… __
「…や、めろ……、」
眼の、奥が __
「りょ…、すけ…、」
ドクン…… __
「その手を、はなせ……、」
熱い ___
『フッ…、威勢が良いな。』
ギリッ…!
「うぁっ…、ぁ…、ぁ…、」
首を絞め上げる力が、更に強まり、
「…に、げて……、」
それでも俺を守ろうとする、慧の消え入る声が響いた瞬間、
俺の中で、
プツッ……と、なにかが、弾けた ___
「……はなせ、と言った…。」
ゆっくりと、慧が落とした剣を掴み取る、
『……っ、お、まえ……、』
俺を目にした奴の瞳が、
真赤に、染まっている ___
俺の赤が、映ってるんだ ___
「…慧に、触るな……。」
俺の中の
真赤が
燃えたぎって
得体の知れない、力が沸き起こる ___
「っ…、りょ、すけ…、」
『……凄まじい、チカラ……、』
俺を見つめ、不気味な笑みを浮かべた奴を目掛けて、
握りしめた剣に、力を込めると、
ズンッ……!!
『っ…!!』
奴に向けた剣が、まるで炎に包まれたように、赤く染まっていく。
『くっ…、』
奴は、咄嗟に慧の首を離し、
「っあ…、ゲホッ、ゴホッゴホッ…、」
地面に倒れ込んだ華奢な身体に、俺の気がとられたのと同時に、
『そのチカラ、必ず手に入れる。』
そう吐いて、消え去った ___
.
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Link(プロフ) - 青空と虹さん» 本まで読んだんですね!私は映画だけですが、同じく大好きなんです。こうしてパーシーのお話をできるのが嬉しいです。お話の続き、楽しみにしてくれてありがとうございます。私の話はぶっ飛んだ内容ばかりですが、楽しんで頂けるよう頑張ります! (2018年3月9日 7時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - Linkさん» 合っててよかったです!!パーシージャクソンは大好きで、本も全部読んでいたのですが、確かに山田さんに雰囲気似てるかも…!パーシージャクソンの片鱗を探しながら、楽しみに読ませていただきます^^* (2018年3月8日 14時) (レス) id: 66b7c3c525 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 青空と虹さん» はじめまして!コメント読んだ瞬間ににやけてしまいました!ついにわかる人が!と。そうです、パーシージャクソンです!主人公の雰囲気が山田さんに似てるな(勝手な見解です)というとこから妄想を膨らませました笑 コメント本当に嬉しかったです。ありがとうございます (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - chieさん» chieさん、いつもありがとうございます!コメント頂く度に励まされます!ふたりの行く末を見守ってください。楽しんで頂けるよう頑張ります! (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - めぐみさん» めぐみさん、ありがとうございます!大好きというお言葉だけで、このお話が救われます。続きを楽しみにしてくれてありがとうございます。これからもよろしくお願いします! (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
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