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「涼介……、」


俺を見つめるその瞳が濡れているのは、走ってきたからだよね……


こんな状況でも、悲しむ顔を見たくないなんて思う俺は、とんだ馬鹿なのかな……


「……どこに、向かうのか……、それだけ、教えて…。」


静かにそう尋ねる俺に、慧はゆっくりと繋いだ手を引き寄せて、


「っ…、」


そのままギュウッと俺を抱きしめ、


「…ここから、北東に約千キロ。」


耳元に唇を寄せ、消え入るような声で囁く。


「星雲の森、という場所があるの。」

「…せい、うん…?」

「そこに行かなきゃならない。」


それだけ告げて、抱きしめていた腕を緩め、

息のかかるような距離で、俺を見つめる慧の、


潤んだ淡い色の瞳に、また俺の赤が微かに映ってる。




その様に、何故か胸が押し潰されそうで、


「…もうひとつだけ、教えて。」


それだけは、


「……俺たち、ずっと一緒だよね…?」


確かめておきたくて。





「……うん…。」



頷いたその瞳が、一瞬だけ揺らいだのは、気のせいだ。



だって俺たち、ずっと一緒にいたんだから。



これからだって、変わらない。


変わるはずない。




「…列車は今は使えない。バスに乗る。」


「……わかった。」





きっと俺たちは、



「けい、だよ。よろしくね、りょうすけ。」



最初から、ずっと、普通じゃなかった。




.

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Link(プロフ) - 青空と虹さん» 本まで読んだんですね!私は映画だけですが、同じく大好きなんです。こうしてパーシーのお話をできるのが嬉しいです。お話の続き、楽しみにしてくれてありがとうございます。私の話はぶっ飛んだ内容ばかりですが、楽しんで頂けるよう頑張ります! (2018年3月9日 7時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - Linkさん» 合っててよかったです!!パーシージャクソンは大好きで、本も全部読んでいたのですが、確かに山田さんに雰囲気似てるかも…!パーシージャクソンの片鱗を探しながら、楽しみに読ませていただきます^^* (2018年3月8日 14時) (レス) id: 66b7c3c525 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 青空と虹さん» はじめまして!コメント読んだ瞬間ににやけてしまいました!ついにわかる人が!と。そうです、パーシージャクソンです!主人公の雰囲気が山田さんに似てるな(勝手な見解です)というとこから妄想を膨らませました笑 コメント本当に嬉しかったです。ありがとうございます (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - chieさん» chieさん、いつもありがとうございます!コメント頂く度に励まされます!ふたりの行く末を見守ってください。楽しんで頂けるよう頑張ります! (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - めぐみさん» めぐみさん、ありがとうございます!大好きというお言葉だけで、このお話が救われます。続きを楽しみにしてくれてありがとうございます。これからもよろしくお願いします! (2018年3月8日 9時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2018年2月3日 21時

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