事件の始まり ページ31
ある日のこと＿＿＿＿
一昨日まで満開だった桜が葉桜にドレスアップした、正午あたり。
まだお客さんが一人も来店していないので、猫と一緒にカウンターに座り、日向でぼーっとしていた…………が、
((ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ
『「！？」』
『…………今の……』
猫「貯蔵庫……だね……………」
ありえない程の音が貯蔵庫から聞こえたので、二人ともフリーズ状態のまま動けないでいた。
いつもならすぐに向かえただろうが、実はついさっきホラー映画(エクソ○スト)を見たばかりで、心臓がバカみたいにビクついている。
＿＿＿ゾンビとかないよね……？
もう確認しようなんて気にもならなかった。
でも、十数分経った頃、突然猫がボソッと一言。
猫「…………行ってこようか」
『え、マジ？』
猫「マジ」
野生の本能というやつだろうか。尻尾は垂れ下がっていたが、それでも目は爛々と光っていた。あたかも獲物に食いつくかのように。
『…………行ってらっしゃい』
猫「すぐ戻る」
椅子とお尻がピッタリくっついて離れない私をよそに、猫はひょいと地面に降り立って貯蔵庫に歩いていった。
死亡フラグが立ちそうな気がするのは気のせいかな………
しかし、予想に反してすぐに声が返ってきた。
猫「＿＿＿＿おーい！店長来てみろよー！」
『！？』
猫の呼ぶ声に、私も貯蔵庫へ飛んで行った。
この後、どんな光景が待っているかも知らないで……………
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
猫「あ、店長！ほらこれ！」
言われるがままドアを開け、中を覗くと＿＿
『ク、クロー………バー……？』
そこにはなんと、山積みになった大量のクローバーがどっかりと居座っていた。
そのハンパない量に度肝を抜かれた私は、しばらく『バー』の形の口のまま動けなかった。
猫「ヤバい量だよね………店長よりも高く積まれてる………」
『これ、天井にギリギリついてる………よね？』
ここを建てたとき、『沢山お花が来ても大丈夫なように』と、大きめに部屋を造るようにお願いしたはずなのだが、その部屋の天井に届くほどのクローバーが目の前にある。
『この部屋が大体3メートル以上の高さだとして………』
猫「いや…………おかしいって！急にこんな………」
私達もこんなことは初めてなので、途方に暮れていたその時、
カランコロン＿＿＿
『「！？」』
出入口のベルの音が響き渡った。
？？？「ごめんくださーい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クルイ - リクエスト、ありがとうございます！ (2021年12月2日 18時) (
レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - パトさん» パトさんありがとうございます！なるほどNGワードですか…確認します。期待に応えられるように頑張ります！ (2021年5月15日 12時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - NGワードとかが入っちゃってる感じですかね……？ ごめんなさい、コメントしておいて何ですがよく分かりません。この作品、とても好きなので一刻も早く更新が再開できるようになることを願っております！ 体調に気を付けて頑張ってください！ 応援してます！ (2021年5月14日 21時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - ありがとうございます！ (2021年5月14日 18時) (レス) id: 08c098a676 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - 莉亜さん» 遅くなってすみません！今さらですが、この作品は完全オリジナルなので煮るなり焼くなり好きにしていただいて結構です！早くに返信できなくて本当にすみません、、、 (2021年5月14日 18時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：からちゃ x他1人 | 作成日時：2020年9月24日 21時
