次から次へと ページ32
???「ごめんくださーい」
歌うような高い声が響き渡った。
『今度はお客さん!?』
猫「次から次へとどうなってんのさ!」
可笑しいような驚くような猫を置いといて、私はカウンターへと走っていった。
廊下を右へ曲がり、古ぼけた引き戸を開けるのとほぼ同時に、叫んだ。
『いらっしゃいませっ!お待たせしてしまって大変申し訳ありm………』
???「ああ!いらしたのね、お会いできてうれしいです!」
しかし、その声は別の軽やかな声によってかき消された。
???「初めまして、私は紗蘭(さら)といいます。街の人に聞き回って、ようやく見つけられました!」
『え、えー………どうも……』
猫「………誰?初対面?」
キンキンと響く声の持ち主は、紗蘭という名の女性だった。その人はまるで外国人のような顔立ちで、髪は若干赤みがかった茶髪だが、はなは高く彫りも深い。
多少ハイテンションではあるが、勿論会ったことも見たことも無い。
『……………あの、今日はどのようなご要件で?』
紗蘭「今日はお花を買いに来ました。お家でティーパーティーでも開こうかと思って!貴方、ハーブティーはお好き?」
『あ、はい。時々飲むことはあります………かね』
紗蘭「まあ、それはいいことですねえ!私もハーブが大好きで、勿論他のものも好きですけど、やっぱり気分にもよることがあって____」
紗蘭さんがペラペラとお茶の話を続けるので、何の花がいいのか聞くタイミングが分からず口をつぐんでしまった。
猫「これはクセの強いお客さんだねえ………店長、ファイトな」
猫は何を言っても他の人には「にゃぁ」と鳴いているようにしか聞こえないので、言いたい放題である。
私が猫を思わず睨んでいると、紗蘭さんはようやくお茶の話を止めた。
紗蘭「____あ!ごめんなさいね、つい止まらなくなってしまいました。……そう!お花を買いに来たのだから…………………そうねぇオススメのお花はあります?」
『あ、はい、少々お待ち下さい!』
ひとしきり話し終えた様子なのでこちらも安堵したが、早くお花を持っていかないとあの人の話を聞いてたら日が暮れそうなので、超特急で走った。
が、私はカウンターに戻ることにした。
なんでかって?
???「おい!紗蘭って奴いるか!?いたら連れてこい!」
猫「今度は誰!?」
____こんな声聞いたら、戻るしかないじゃん。
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クルイ - リクエスト、ありがとうございます! (2021年12月2日 18時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - パトさん» パトさんありがとうございます!なるほどNGワードですか…確認します。期待に応えられるように頑張ります! (2021年5月15日 12時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - NGワードとかが入っちゃってる感じですかね……? ごめんなさい、コメントしておいて何ですがよく分かりません。この作品、とても好きなので一刻も早く更新が再開できるようになることを願っております! 体調に気を付けて頑張ってください! 応援してます! (2021年5月14日 21時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月14日 18時) (レス) id: 08c098a676 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - 莉亜さん» 遅くなってすみません!今さらですが、この作品は完全オリジナルなので煮るなり焼くなり好きにしていただいて結構です!早くに返信できなくて本当にすみません、、、 (2021年5月14日 18時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からちゃ x他1人 | 作成日時:2020年9月24日 21時