最後までハッピーエンド ページ26
同僚2「了解です。リーダーに伝えてきますね!」
そう言って同僚は風の如く走り去った。
同僚「僕らも探そう!」
『よし、とりあえず式は止めt……』
バン!
急に扉が勢いよく開く音がして、そちらに視線を向けると……
乱入者「いた…………見つけた………」
((まずい!!))
乱入者の片手には大きな包丁がぎらついていた。あれで人を殺そうとでも言うのか……?!
会場は大騒ぎだ。人々が叫ぶ中、一斉に新郎新婦から人が離れ、二人がポツリと残された。そこに間髪入れずに乱入者が包丁を振り回して近づいてきた……!
金切り声がどこかから聞こえ、目を閉じている者、逃げ出す者、そんな中で新郎は新婦を庇うようにして立った。
このままだと二人が………………!
そう思うが否や、私の足は動き出していた。
新郎新婦を傷つける訳にはいかない!
自分のプライドだろうか。何かが自分を突き動かした。
刃が振り上げられたその一瞬をついて、私は新郎新婦の前に走り出た。
____快晴。
何を思ったか、そんなことを口走った。蒼い空をバックに、包丁がはるか上でキラリと光った。
その後は覚えていない。
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店長side
『なるほど、その乱入者に…………ですね……』
女性「はい、この折れた花は、新婦さんから頂いて胸ポケットにさしてたんです。」
『つまり、あなたが刺されたときに、花も一緒に刺されて折れてしまったと』
女性「そうですね。間違いないかと」
そう言ってまた彼女はゆったり笑った。最後に私は質問を投げかけてみた。
『後悔してないですか?』
女性「……」
『本当なら、あなたは関係なかったのに、庇ってよかったんですか?』
女性「____はい」
女性「私の仕事は、最後までハッピーエンドの晴れ舞台を作り上げることですから」
ゆるりと言い放つ彼女は、見とれてしまう程に華麗で綺麗で、でもしっかりした人だった。自分の仕事にプライドを持ち、最後までその役割を真っ当出来たからだろうか。
女性「あの、また時々来てもよろしいでしょうか?」
『……………!もちろんです!』
嗚呼、この人は本当に人を喜ばせるのが得意なんだなあ……
頭の隅でぼんやりと思ったが、それもまた彼女の魅力。
今日は4月16日。
あの二人の晴れ舞台の日。
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カラーの花言葉:乙女のしとやかさ,清浄
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クルイ - リクエスト、ありがとうございます! (2021年12月2日 18時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - パトさん» パトさんありがとうございます!なるほどNGワードですか…確認します。期待に応えられるように頑張ります! (2021年5月15日 12時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - NGワードとかが入っちゃってる感じですかね……? ごめんなさい、コメントしておいて何ですがよく分かりません。この作品、とても好きなので一刻も早く更新が再開できるようになることを願っております! 体調に気を付けて頑張ってください! 応援してます! (2021年5月14日 21時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月14日 18時) (レス) id: 08c098a676 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - 莉亜さん» 遅くなってすみません!今さらですが、この作品は完全オリジナルなので煮るなり焼くなり好きにしていただいて結構です!早くに返信できなくて本当にすみません、、、 (2021年5月14日 18時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からちゃ x他1人 | 作成日時:2020年9月24日 21時